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小泉総理の演説・記者会見等
 

ドミニカ共和国移住問題の早期かつ全面的解決に向けての
内閣総理大臣談話




 昭和三十一年から昭和三十四年までの間に行われたドミニカ共和国への移住事業については、実施期間全般を通じ、入植先に関する事前調査や情報提供が適切に行われなかったなどの事情により、移住者は生活の立ち上げに当たって多大な困難に直面しました。 その後も、同国社会の著しい混乱や全土にわたる自然災害の頻発といった不幸な事情もあいまって、移住者の方々は長年にわたる労苦を余儀なくされました。 私は、移住者の方々が苦境を乗り越えて努力を重ね、我が国とドミニカ共和国との友好関係の発展に寄与されてきたことに深い敬意を表します。

 このドミニカ共和国移住をめぐり、去る六月七日、東京地方裁判所においてドミニカ共和国日本人移住者損害賠償請求訴訟の第一審判決が下されましたが、その中で当時の政府の対応について厳しい指摘があったことを真摯に受け止めております。 政府の当時の対応により移住者の方々に多大な労苦をかけたことについて、政府としては率直に反省し、お詫び申し上げます。
 政府としては、ドミニカ共和国移住問題について、移住者の方々が高齢になられていることなどを総合的に考え、できるだけ早期かつ全面的に解決を図ることが必要であると判断しました。このため、当時のドミニカ移住者の各人に対し、その御努力に報いるためにも、特別一時金の給付を行うことといたしました。 今後、立法府においてこれを実現するために必要な措置が早急に講じられるよう、協議を進めてまいります。

 また、平成十六年三月の私の国会での発言に基づき、政府は、日系人社会全体の利益及び我が国とドミニカ共和国の友好関係発展のためにどのような対応ができるのかとの観点から、移住者の方々との対話と調整に努めてまいりました。 その結果、日系人社会の拠点作りへの支援、移住者保護謝金の拡充を含む高齢者及び困窮者支援、移住者子弟の我が国への招聘等を通じた人材育成等、更なる協力を積み重ねていくこととしております。 同時に、移住融資についても、急激な為替変動により過重になった債務負担を軽減する等速やかに解決を図っていきます。

 本年はドミニカ共和国移住五十周年を迎え、一連の記念行事が実施されます。 政府としても、移住者の御労苦に敬意を表するため、ドミニカ共和国移住五十周年記念式典に、私の特使を派遣する予定です。 同記念式典が、我が国とドミニカ共和国双方の人々による暖かい祝賀となることを心より期待しております。

平成十八年七月二十一日
内閣総理大臣 小泉純一郎