令和2年9月11日


閣議後定例記者会見


冒頭発言

冒頭、2件お知らせがございます。
 まず、ホストタウンについてですが、本日、復興ありがとうホストタウン2件を決定いたしました。
福島県白河市がカタール、福島県の楢葉町がギリシャを相手国とするものです。
カタールを相手国とするホストタウンの登録は、今回初めてです。
 白河市はカタールからの資金援助により、スポーツプラザの新設などを行っており、大会時には、陸上競技・ウエイトリフティングチームの事前合宿を受け入れるとともに、市内の子供たちへの選手による指導を通した交流や、復興した街の姿を見てもらう市内観光ツアーを行う予定です。
 楢葉町は、ギリシャから日本赤十字社に贈られた義捐金の一部が、町民の生活家電や支援物資にあてられました。
また、ギリシャは聖火リレーの採火地、そして楢葉町は延期前のオリンピック聖火リレースタート地という縁もありまして、大会時の選手との交流や、大会後の町民のギリシャ訪問などによる継続した交流を目指しております。
 これによりまして、復興ありがとうホストタウンは31件、32自治体となりました。
また、ホストタウン全体では、登録件数は430件、自治体数が501、相手国・地域数は、1つ増えて174となりました。今後も引き続き、被災地と連携して、復興ありがとうホストタウンの取組を支援してまいります。
 2件目です。本日14時から、「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた新型コロナウイルス感染症対策に係る政府・競技団体間連絡会議」を開催いたします。
鈴木スポーツ庁長官、山下JOC会長、鳥原JPC会長、福井JOC専務理事、河合JPC委員長にも御出席いただいた上で、競技団体の皆様とオンラインで意見交換をさせていただきます。
 連絡会議では、先日立ち上げました国、東京都、大会組織委員会による調整会議における検討状況を競技団体の皆様にお伝えさせていただくとともに、競技団体の皆様からの率直な御意見を伺うことにより、今後の検討に生かしてまいりたいと考えております。
 私からは以上です。
 

質疑応答

(記者)
IOCのバッハ会長が、東京大会につきまして、全ての関係者にとって安全な環境で来年夏の大会を開催するという原則を引き続き守ると発言されまして、大臣はコーツ委員長の発言を受けて、先日、いち早くIOCに発信してもらいたいとおっしゃっていましたけれども、今回のバッハ会長の発言をどのように受け止めていらっしゃるか教えてください。
(大臣)
来年のこの東京大会について、6月のIOCの理事会で、選手、観客、関係者、ボランティア、大会スタッフにとって安全・安心な環境を提供することを最優先課題とする等の基本原則が確認されておりましたけれども、今回もバッハ会長の発言というのは、この基本原則に沿ったものと受け止めております。
7月のIOCの総会で会場と競技スケジュールが決定されまして、現在、大会関係者が一丸となって準備に取り組んでおりますので、アスリートも来年の大会本番に向けて、それぞれ与えられた環境の下で努力をしております。
 東京大会におけるこのコロナ対策については、今月の4日に国と東京都と大会組織委員会等による会議を開催いたしまして、年内を目途に中間整理を行うとしておりますので、本日も競技団体からしっかりと意見を聞かせていただいて、万全の体制で来年の大会が迎えられるように、きめ細かく準備に入っているところなんですけれども、こういったことがやはりしっかりとやれるんだということを、日本政府からも、組織委員会を通じてIOCに情報を提供していただくことによって、より早い段階で確実に東京大会は開催できるんだと確信していただけるように、今後もしっかりと準備に取り組んでいきたいと思っております。
(記者)
本日、室伏広治さんが、新しくスポーツ庁長官に就任ということが発表されました。
これまで組織委員会のスポーツディレクターとして活躍されてきましたが、今後オリパラに向けてスポーツ庁長官として期待されることがありましたらお願いいたします。
(大臣)
鈴木大地長官、そして室伏広治長官ということにバトンが継がれるわけですけれども、やはり世界のトップアスリート、金メダリストですから、御自身の経験というもの、そして室伏広治新長官には次世代の育成というものにも大変力を注いでこられましたし、またオリンピックの聖火台に込めた思いというものが、素晴らしい考えの下でオリンピック・パラリンピックというもののレガシーを作り上げるということで、組織委員会においてはスポーツディレクターを務めていただいていました。そういった実績と、そして経験、そういったものを、スポーツ庁長官として、さらにスポーツの枠を超えた中でのスポーツの意義、価値というものを広めていってくれるだろうと思っておりますので、今後も一緒に連携しながらしっかりとやっていきたいと思っております。
(記者)
昨日開かれましたホストタウン自治体の首長の方々とのオンライン会議に関しまして、首長の方々からは特にどのような意見が寄せられましたでしょうか。
また、大臣としてどのような支援の必要性をお感じになられましたでしょうか。
(大臣)
やはり、安全・安心の東京大会にするべく、各ホストタウンの自治体の首長さんたちは非常に前向きに捉えてくださっておりました。
手引き書といいますか、マニュアルですね、そういった受け入れ体制等のマニュアルも、作成をすることに努力をされておりまして、そういった作成にも政府としっかりと連携してやっていきたいという、大変前向きで力強い御意見をたくさんいただいて、私自身も今後、この1年延期になった、この1年という時間を、さらに交流を深めるために、どのようなアイデアを出していけるのかなと感じたところです。
また、いろいろ検査体制ですとかそういったことについては、経費がかかるということは当然ですので、そういったことも前向きに検討させていただきたいというお話をいたしました。
 非常に、首長さんが自らオンラインで出席していただいたのは、80を超える自治体だったんですよね。それで、全体では350ちょっとだったものですから、オンライン、今まで集まっていただくといっても、非常に、そこまでの数はできていなかったんですけれども、北海道から沖縄まで全国から出席をいただいて、今後もそういったオンライン会議はやっていきたいなと改めて思いました。
(記者)
話題が変わって恐縮なんですけど、男女共同参画の関連でお伺いします。
東京医科大の不正入試問題をめぐって、東京地裁が女性の受験者の受験料の返還を命じる判決を出しました。
一方、連絡先がわからずに返還が滞っているという現状もあります。
男女共同参画の観点からこうした不正入試問題への受け止めと、今後どういった対策が必要かを教えてください。
(大臣)
性別を理由とする差別的取扱いというものは許されないと思います。
絶対にあってはならないと私は思っております。このようなことは、やはりきちんと指摘をして正していくことが非常に重要であると改めて示されたものと思います。引き続きそういった明確にといいますか、男女共同参画、この社会をしっかりと実現していくためには、正しい方向に向かっていくべきだと思いますので、注視してまいりたいと考えております。
(記者)
自民党総裁選と組閣を控えていますけれども、さきほど、総理とはどんなやりとりがあったか簡単に教えていただけますか。
(大臣)
本日閣議後にお話をさせていただいたのは、総理からは、本当に御苦労さんということで、総理と、オリンピックの招致からずっと携わっていただいたということもありまして、ありがとうと言葉をかけていただきました。
来年の東京大会は総理という立場ではないけれども楽しみにしていると、観戦をしたいとおっしゃってくださいました。
 
                
 以上