平成22年9月8日(水)午後

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HTLV(ヒトT細胞白血病ウイルス)関連患者団体との面談について

 1点、報告をいたします。今日2時から、まだ日本ではほとんど人口に膾炙していないHTLV‐1というウイルスがございます。縄文時代から、主に母子感染によって現代まで引き継がれてきたウイルスだということでございます。で、発症率はそれ程高くないわけでありますが、発症しますとATL、これは「成人T細胞性白血病」という名前が付いておるようでありますが、皆さん方が公開のブログ等々で、あるいは新聞紙上でご覧いただけるとすれば、昨年、前宮城県知事、現在、慶応大学の教授でございます浅野史郎さんがですね、発症をされまして、今も1年くらいの闘病生活を送っているわけでありますが、骨髄移植しか、今治療の、根治の方法が無いと言われている病気でありますが、そういう病気を発症する場合と、神経の難病であるHAMというふうに言っていらっしゃいますが、HTLV‐1関連脊髄症ということで、これは神経難病で、進行性で両足の麻痺や痛み、あるいは排尿、排便障害を来していると。したがいまして、このウイルスのキャリアの方々が、ある時に発症されて、この神経難病であるHAM、もしくは非常に難治性の血液癌、白血病であるATLをですね、発症される可能性があるというふうに、今の日本の医学的水準、知見ではそのようにされているウイルスと病気でございます。で、これをですね、20年前厚生労働省が、当時は厚生省だったと思いますが、風土病であるという報告書を出しまして、検査、治療、あるいは研究開発に進まなかったと、放置してきたという問題点を、現時点では指摘されています。世界で約2000万人、日本で100万人のキャリアの方がいらっしゃるということでございまして、この母子感染が主たるものであるということからですね、これは的確に検査、つまり妊婦検診をですね、行なって、キャリアの保菌者である、保有者であるということであればですね、母乳を与えないといいましょうか、母乳で育てないことをすれば相当程度というか、ほとんどウイルス感染が起こらないというふうに今言われておるわけでありまして、そういうことを国が全国的に行なうべきであると、こういうお申し出でございました。あるいは、今後、この病気をですね、このHAMはいわゆる難病指定といいましょうか、特定疾患指定がなされていないので、そういうことも視野に置くべきだという指摘でございます。で、これはですね、私(官房長官)もつい数カ月前に知ったといいましょうか、病気自身は、実はですね、浅野さんとの個人的な関係で、1年前に「ああ、そんな縄文時代から引き継がれてきた血液癌があるのかなあ」というふうに、昨年それは気が付きましたが、こういう「日本からHTLVウイルスをなくす会」という活動が、鹿児島県、あるいは長崎県、熊本県を中心に活動が徐々に広がって来たということで、数ヶ月前からですね、行政的対応といいましょうか、政府が対応すべきだという声を聞いておりまして、今日、菅総理直々に、この「ウイルスをなくす会」からお話を聞くことができたということでございます。で、政府としてはですね、先程申し上げたここまでの厚生省の対応というものが一つございましたので、厚生労働省をちょっと超えたところに、内閣総理大臣補佐官・小川勝也さんをチームリーダーにして、特命チームを設置すると。で、この特命チームの議論には、患者団体の代表の方々や与野党国会関係者、オブザーバーとして加わっていただくと。そういうことで、来年度予算、これは今概算要求中でございますけれども、それから、その前段階でも、何らかのことを早急に取り組めるかどうか、精力的に分析、検討をさせたいというふうに思っているところでございます。何よりもですね、日本の国全体の国民の皆さん方に、こういう病気が、病気というかウイルスが存在をしてですね、苦しんで治療されたり、闘ったりされたりしてる方がいらっしゃると。そして、妊婦検診でこれをチェックすべきだという啓発活動をですね、まずは行なわなければならないと。あるいは、各医療機関や保健所等々にもですね、このことをよく知っていただくと。つまり、医療機関や保健所の関係者の方々も、こういうウイルスがあって、こういう深刻な、発症した場合に深刻な病気になるということを、そういうことをご存じない方々が圧倒的に多いというところから、皆さん方の発信力も借りてですね、是非このことに国民全体としても取り組もうという気運を作っていただけたらと思います。念のために申し上げますと、西日本新聞が大変熱心にこのことを今まで取り組んでいらっしゃるということを付言をいたします。

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