平成23年3月19日(土)午後

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(16:00~)福島第一原発事故の状況について

 まず、私(官房長官)から何点か御報告をさせていただきます。まず、福島第一原発事故の状況でございます。

 詳細は、それぞれ関係部局から御報告をさせていただいているかというふうに思いますが、引き続き、菅総理のイニシアティブの下、内閣官房、経済産業省、原子力安全保安院、自衛隊、警察、消防、更には東京電力が官民挙げて事態の悪化を阻止し、収束に向かわせるべく全力を挙げての取組みが続いているところでございます。

 一歩一歩の改善が見られておりますが、なお、予断を許さない状況であると認識をいたしております。

 1号機から3号機の原子炉については、海水注入によって一定の安定状況にありますが、引き続きこの冷却を継続するべく努めているところでございます。

 当面の課題は、各号機の使用済み燃料プールの冷却でございますが、これについては、皆さん御承知のとおり、17日には自衛隊のヘリによる上空からの散水、機動隊、自衛隊による陸上からの注水、昨日も自衛隊、東電、そして東京消防庁、ハイパーレスキュー隊による地上からの注水を実施したところでございます。

 本日も東京消防庁による地上からの注水を実施することとし、更には、ここまでは3号機でございますが、4号機についても自衛隊によるプールへの注水を検討準備しているところでございます。

 途中段階でございまして、現時点で確定的なことは申し上げられませんが、3号機の使用済み燃料プールには、一定の注水に成功したと見ており、現時点では、一定の安定状況にあるのではないかと。しかしながら、予断をもつことなく、引き続き3号機に対する注水、そして4号機への注水を安定的に行うことによって、これらの状況を改善の方向に向かわせるべく努力をしてまいります。

 更には、より抜本的な解決に向けて、外部電力の復旧に向けた作業が一歩一歩進んでおります。この外部電力の復旧によって、各原子炉の状況のモニタリングあるいは冷却についてのより安定的な状況をつくるべく努力をいただいているところであります。

 更には、注水についても、より安定的にプールへの注水ができる手段を検討し、さまざまな装備等について準備をいたしているという報告を受けております。

ホウレンソウ・牛乳の放射線量について

 もう一点、ホウレンソウ、牛乳についての御報告でございます。

 福島県内で採取された牛乳、そして茨城県内で採取されたホウレンソウの検体から、食品衛生法上の暫定基準値を超える放射線量が検出をされたという報告がございました。

 1つは、昨日の17時半ごろ、福島県の原子力センター福島支所の緊急時モニタリングにおいて、1農場から採取された原乳から食品衛生法上の暫定規制値を超える数値が検出されました。

 本日、午前11時、茨城県環境放射線監視センターの検査において、ホウレンソウ6検体から食品衛生法上の暫定規制値を超える数値が検出されたとの情報がもたらされました。

 このため、厚生労働省において、本日未明、福島県に対し、また、本日、昼、茨城県に対し、関係情報を調査の上、食品衛生法上に基づき、当該検体の入手先、同一ロットの流通先の調査、結果によっては販売の禁止等、食品衛生法に基づく必要な措置を講ずるよう依頼をしたところでございます。

 国としては、福島第一原子力発電所災害との関連を想定しつつ、原子力災害特別措置法の枠組みの下で、更なる調査を行ってまいります。

 その上で、その調査結果の分析評価をしっかりと行い、一定地域の摂取制限や出荷規制等の対応が必要であるかどうか。必要であるとすれば、どの範囲とするかなどについて、早急に検討を出してまいりたいと考えております。

 なお、今回、検出された放射線物質濃度の牛乳を仮に日本人の平均摂取量で1年間摂取し続けた場合の被曝線量は、CTスキャン1回程度のものであります。

 ホウレンソウについても、やはり日本人の年平均摂取量で1年間摂取したとして、CTスキャン1回分の更に5分の1程度であるという報告を受けております。

 また、今回つくりました暫定的な基準値というものでありますが、この暫定的基準値は、国際放射線防護委員会の勧告に基づき設定したものでございますが、当該物を一生飲食し続けることを前提として人体に影響を及ぼすおそれのある数字として設定をされた数字、これに基づいて、今回報告がなされ、より広範な調査、分析、評価を行う必要があるとしたものでございまして、直ちに、皆さんの健康に影響を及ぼす数値ではないということについては、十分御理解をいただき、冷静な対応をお願いしたいと思っております。

 今回、こうした検体が検出されましたことから、国といたしましては、原子力災害対策本部の下に、まずは、厚生労働省におけるデータの集約と一元化の機能を担わせ、ここに文部科学省、厚生労働省、農林水産省、現地対策本部、関係自治体、民間団体等のさまざまなデータを集約一元化し、これについて原子力災害対策本部として、原子力安全委員会の助言に基づいて評価をし、そして対応が必要な場合には、それらを指示すると、こういった枠組みを構築したところでございます。

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