日・カナダ首脳会談
令和8年3月6日、高市総理は、総理大臣官邸でカナダのマーク・カーニー首相と首脳会談を行いました。
自衛隊による栄誉礼及び儀じょうに続き、両首脳は会談を行った後、署名式及び共同記者発表を行いました。最後に、ワーキング・ディナーを行いました。
総理は、共同記者発表で次のように述べました。
「カナダのマーク・カーニー首相の来日を日本政府及び日本国民を代表し、心から歓迎します。
カナダは、『自由で開かれたインド太平洋』の推進を共に担う同志国でございます。この度のマークのインド、豪州、日本の歴訪は、マークのインド太平洋重視の現れでありまして、心強く思っております。
また、カナダは、私自身が強力に推し進めている経済安全保障分野での連携においても、重要なパートナーです。
先ほどの会談にて、マークと私は、日本とカナダの関係を、『包括的・戦略的パートナーシップ』という新たな高みに引き上げることで一致しました。これは質実共に備えたものに育て上げてまいります。
また、マークと共に、日カナダ首脳共同声明に署名をしました。この共同声明は、日カナダ関係が進むべき戦略的方向性を包括的に定めた、初の首脳文書です。
今後、この共同文書を『道しるべ』として、日本カナダ間の協力の『歩み』をマークと共に力強く進めていきます。
今回の訪日の機会に一致した日本カナダ間の具体的な協力を御紹介します。
安全保障分野では、これまで、情報保護協定や防衛装備品・技術移転協定などの法的基盤が整備されてきました。これらをいかして、共同演習の更なる拡充など、安全保障協力を一層強化させることで一致しました。強靱(きょうじん)なインド太平洋の構築への貢献となるでしょう。
また、サイバー政策に関する協議を立ち上げることで一致しました。
さらに、今般署名された『海外における自国民保護に関する日カナダ協力覚書』を踏まえて、平時からの情報共有や緊急時における相互協力を一層強化することで一致しました。
カナダとは、違法漁業や瀬取り対策など、海洋安全保障に資する協力も深まっています。今般、海洋協力に関する三つの協力覚書が署名されたことを歓迎します。
次に、経済についてでございます。カナダの豊富な資源と日本の技術力は相互補完的な関係にあり、両国企業が参画する具体的プロジェクトが進展しています。
例えば、昨年は、日本のエネルギー安全保障に大きな意義を持つLNGカナダの生産が始まり、G7初となる小型モジュール炉の建設がオンタリオ州で始まりました。また、黒鉛など重要鉱物に関するプロジェクトも動いています。
本日、マークとの間で、こうした具体的な成功事例を更に増やしていくことで一致しました。今後、双方向の投資が拡大し、ビジネス交流が更に進展するよう、マークと共に後押しをしていきます。
また、今回、新たに経済安全保障対話の立ち上げを合意したということを喜ばしく思っております。カナダとは、あらゆる機会を捉え、AI(人工知能)・量子を含む先端技術分野での協力や重要鉱物サプライチェーンの強靱化など、具体的な取組を推進していきます。
再来年の2028年、日・カナダは外交関係開設100周年を迎えます。本日から始まる『包括的・戦略的パートナーシップ』の下、マークと手を携えて、この歴史的節目に向けて、日本・カナダの関係を新たな章を切り拓(ひら)いていきたい、このように思っております。
この後、夕食を挟みながら、マークとの間で、インド太平洋や現下のイラン情勢を含む国際情勢などについて議論をします。この厳しい国際情勢の局面の中、マークの訪問、そしてマークとの議論は大変意義あるものです。マーク、改めて『ありがとう』。『Thank you so much.』」