令和8年3月23日、高市総理は、総理大臣官邸で政労使の意見交換に出席しました。
会議では、2026年春季労使交渉の集中回答の機会をとらえ、今後の中小企業や小規模企業の賃金交渉に向けて、労使の方々との意見交換が行われました。
総理は、本日の意見交換を踏まえ、次のように述べました。
「皆様、今日もありがとうございます。先ほど、芳野連合会長から、今年の春季労使交渉について、第一回回答集計において、一昨年、昨年と同水準の5.26パーセントとなった旨の御報告をいただきました。
また、筒井経団連会長からも、賃上げの力強いモメンタムの更なる定着に向けて、『社会的責務』として取り組んでいただきました結果、多くの企業で今年も高い水準の回答がみられた、という御報告をいただきました。
昨年11月に開催しました政労使の意見交換で、『政府は、賃上げを事業者の皆様に丸投げせず、継続的に賃上げできる環境を整備する』という高市内閣の方針について御理解をいただき、経済対策や補正予算によって、事業者の皆様を後押ししてきたことが実を結んできたのかなと考えております。
今後こうした賃上げの勢いを、大企業に加えて、地方の中小企業や小規模事業者にも広く波及させていくことが重要です。
本日、中小企業関係団体の皆様からは、厳しい環境の中で防衛的賃上げを強いられている現状や、官公需を含む価格転嫁や生産性向上への支援の更なる強化の必要性、また中東情勢が日本経済に及ぼす影響への懸念について、御発言をいただきました。
今般の春季労使交渉における心強い賃上げの流れを中小企業・小規模事業者の皆様の賃上げにもつなげていくため、今年1月に施行された取引適正化法の厳正な執行を始めとして、価格転嫁・取引適正化を更に徹底してまいります。
加えて、中小企業・小規模事業者の皆様の『稼ぐ力』を抜本的に強化します。具体的には、価格転嫁・取引適正化の徹底に加えまして、プッシュ型の伴走支援や、生産性向上・省力化支援、事業承継やM&Aの環境整備に取り組みます。
併せて、高市内閣は、『責任ある積極財政』の下、事業者の予見可能性を確保します。企業の研究開発や設備投資を促すためにも、複数年度予算や長期にわたる基金による政策支援を可能といたします。
さらに、毎年、補正予算が組まれることを前提とした予算編成とは決別し、必要な予算は可能な限り当初予算で措置いたします。
こうした予算編成方針の見直しによりまして、予見可能性を高め、中小企業・小規模事業者の皆様が、安心して成長投資に前向きに取り組んでいただく環境を整備いたします。
さらに賃上げ環境整備のための政策の充実・強化について検討し、夏に『日本成長戦略』を策定いたします。
また、中東情勢の影響への御懸念につきましては、万が一にもガソリンなどの石油製品の供給に支障が生じないよう、石油製品の『日本全体として必要となる量』を確保するため、3月16日より石油備蓄の放出を開始しました。
また19日からは、ガソリンに加えて、軽油、重油、灯油など石油製品の価格を抑制する補助を開始しました。加えて、ナフサやヘリウムといった石油関連製品につきましても、中東以外からの代替調達の確保に取り組んでおりますので、直ちに供給に問題が生じることはございません。
明日、『中東情勢に関する関係閣僚会議』を立ち上げ、中東情勢が経済に与える影響を注視し、今日お集りの皆様の御懸念に対して、きめ細かく対応をしてまいります。
政府としても賃上げ環境整備に万全を期してまいりますので、物価上昇を上回る継続的な賃上げの実現のため、どうか皆様の御協力をお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。」