インド訪問(2)

 令和8年7月2日(現地時間)、インド共和国のデリーを訪問している高市総理は、ナレンドラ・モディ首相とMOC交換式及び共同記者発表を行い、モディ首相主催の昼食会に出席しました。

 高市総理は、共同記者発表で次のように述べました。

(高市総理)
 皆様、こんにちは。「ナマスカール」。
 まずは、私のインド訪問に際し、モディ首相を始め、インドの皆様から頂いた温かいおもてなしに心から感謝をいたします。
 先ほど、私のことを「美しい妹」と呼んでくださいましたが、この拡大会合の前の会合で、お互い兄と妹として、これからお付き合いを続けていくお約束をいたしました。
 日印両国がお互いの強みをいかして、「共に、強く豊かに」なる。混迷する国際情勢の中で、こうした相互補完的な協力関係を構築していくことが一層重要になっております。
 本日は、こうした観点から、モディ首相と様々な議論をする中、私たちは多くの目標を共有しているということを改めて実感しました。そして、次の三点を中心に協力していくことを確認いたしました。
 一点目は、日印の戦略的な協力関係を深めることです。
 日本とインドは、現下の国際情勢の中で、どのような国際秩序を築いていくかというビジョンを共有しています。
 私は先日、『自由で開かれたインド太平洋(FOIP)』を実現するために、各国の「自律性」・「強靱性」の強化に重点を置いた『進化したFOIP』を発表しました。
 一方で、モディ首相は、海を地域全体の安定と成長を支える共有空間と捉え、インド洋地域の国々が自らの力で主権と海を守ることを支える取組として、『マハー・サーガル(Great Ocean)』を提唱されています。これは正にFOIPと軌を一にしています。
 そこで、こうした共通の目標の実現に向けて、日印両国の戦略的協力関係を深めることに合意しました。
 特に、海洋安全保障協力の拡大は、地域の平和と安定にとって重要です。
 今回の私の訪問に合わせて、日本の海上自衛隊の護衛艦とインド海軍艦艇の共同訓練も実施予定です。
 インド洋等における訓練の深化や艦艇整備協力、「メイク・イン・インディア」を前提とした装備品協力を推進してまいります。こうした協力を深めるために、関係部局間での協議及び次回日印「2+2」の年内開催を指示いたしました。
 二点目は、「経済安全保障」及び「エネルギー安全保障」分野における日印協力の推進です。
 両国とも、経済の「武器化」や「非市場的慣行」といった課題に直面し、「重要物資のサプライチェーン強靱化」を喫緊の課題としています。
 また、中東情勢を受けたエネルギー安全保障の確保についても、日印両国は、私が「パワー・アジア」で示したような地域全体のエネルギー安全保障に責任を負っています。
 そこで今回、経済安全保障協力において、官民で具体的な行動に移していくための共同声明を発表しました。
 「パワー・アジア」の下、インドの石油備蓄システム強化に向けた二国間対話を設立します。
 また、インドのIEA(国際エネルギー機関)参加を日本は後押しします。
 エネルギー・トランジションに向けて、インドが目標にしている協同組合を活用して牛ふんなどからエネルギーを得る1,000基のバイオガスプラント整備に貢献する『日印CBGイニシアティブ』を立ち上げます。
 先ほど、モディ首相から紹介があったとおりでございます。
 そして三点目は、投資・イノベーション協業を通じた日印両国の成長の共創です。これは、経済成長です。
 私は、「強い経済」の実現を掲げて、17の戦略分野への投資などを通じ、日本の供給力や技術力を高めることを目指しています。
 モディ首相は、2047年に先進国入りを目指す国家目標『ビクシット・バーラト』を掲げ、インドの成長を力強く牽引しておられます。
 このように私たちは、未来への投資を通じて、国を強く豊かにする、という目標を共有しています。
 こうした両国共通の目標達成を力強く後押ししてくださるのが、日本から参加いただいた経済界の皆様です。
 今回、2兆円規模の投資を含む約120件の日印企業間の協力文書を発表いたしました。官民一体で、日印の未来を切り拓いて行きたいと思います。
 来年は日印国交樹立75周年に当たり、国民と国民の間の距離を一層縮める機会にしたいと考えています。
 日印の「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」の下、戦略的な方向性を共有する信頼のパートナーとして、兄であるモディ首相と共に、これからの日印関係を新たな高みへと引き上げてまいります。
 次回はモディ首相を日本でお迎えできることを楽しみにしています。
 ありがとうございました。

新着記事