政府与党連絡会議

　平成３０年９月３日、安倍総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。

　総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。

「本格的な台風シーズンに入り、強い台風の襲来や、局地的な豪雨が相次いでいます。明日には台風２１号の上陸が予想されますので、引き続き災害対策に万全を期してまいります。西日本豪雨の被災地の復旧・復興については、被災者の皆様が一日も早く安心して暮らせる生活を取り戻せるよう、予備費等も活用した生活再建、生業（なりわい）の再建に、引き続きしっかりと取り組んでまいります。
　１０日から１３日までウラジオストクを訪問し、第４回東方経済フォーラムに参加する予定です。この機会に日露首脳会談を行うほか、習近平国家主席、李洛淵（イ・ナギョン）韓国首相、バトトルガ・モンゴル大統領との会談を調整中です。プーチン大統領とは通算２２回目となる首脳会談を行い、北方四島における共同経済活動や、元島民の方々のための人道的措置等について、２人で胸襟を開いて議論を行い、平和条約締結を前進させていく決意です。日露経済関係についても、８項目の協力プランの具体化を含め、更なる進展を確認し、北朝鮮問題を始めとする喫緊の国際情勢について、ロシアとの連携を確認してまいります。
　政府全体として実行性のある公文書の管理を実現するため、本日、内閣府の独立公文書管理監を政府ＣＲＯとして局長級に格上げし、その下に公文書監察室を発足させました。公文書は国民と行政をつなぐ最も基礎となるインフラです。政府職員一人一人がコンプライアンス意識を高めるとともに、公文書監察室において、各府省の文書管理の現状をしっかりと把握した上で、効果的なチェックを着実に進めてまいります。
　今般、障害のある方の雇用について、多くの国の行政機関で法定雇用率を達成していないことが明らかになりました。また、こうした状況が長年にわたり放置されてきた可能性があります。障害のある方の雇用や、活躍の場の拡大を、民間に率先して進めていくべき立場として、あってはならない事態です。政府一体となって本腰を入れて速やかに検討を進めていくため、先般、関係閣僚会議を立ち上げました。また、第三者に参画いただいて、今般の事態を検証するチームを設置いたします。法定雇用率の速やかな達成に向けた道筋を見せることはもとより、障害のある方の活躍の場の拡大など、幅広い論点についてスピード感を持って検討を進め、１０月中を目途に取組を取りまとめてまいります。
　先月、１次速報が公表された、本年４ー６月期のＧＤＰ成長率はプラスに転じ、その水準は過去最高となりました。個人消費や設備投資が堅調に増加するなど、国内需要に支えられた景気回復が続いています。この５年８か月、自民党・公明党の固い結束の下、内外の諸課題に全力で取り組み、着実に政策を前に進めてまいりましたが、まだまだ課題は山積しております。国民の声に真摯（しんし）に耳を傾け、緊張感を持って、政策を前に進めていくことで国民の負託に応えてまいりたいと思いますので、どうぞ皆様の引き続きの御協力をよろしくお願い申し上げます。」