2019年「海の日」を迎えるに当たっての内閣総理大臣メッセージ

令和元年7月15日

 「令和」初めての「海の日」を迎えられたこと、心からお慶(よろこ)び申し上げます。

 「令和」の出典の万葉集では、海に関する歌が多く詠まれています。美しい海は、古来、日本の文化に深く根ざしてきました。このすばらしい海を、次の世代にしっかりと引き継いでいくことが、今を生きる私たちの責務です。

 今、海洋生物によるごみの摂取など、海洋プラスチックごみは、世界的に深刻な問題となっています。
 G20大阪サミットでも大きなテーマとなった海洋プラスチックごみの問題は、世界全体での取組が不可欠です。海洋大国である日本は、この解決に向けて、リーダーシップを発揮し、大きなビジョンを世界の国々と共有しながら、実効性ある具体的な対策を進めていきます。

 「海は万人のもの」であります。各国の「海を守る能力」への協力を含め、「総合的な海洋の安全保障」に取り組み、開かれた、自由で、安全な海を確保していくことが、世界6位の広大な海を有する日本の使命です。

 さらに、海は、無限の可能性に満ちあふれています。
 海上では風が力強く吹き、海の底には、鉱物などの資源が豊富にあります。革新的な技術開発・イノベーションを後押しすることで、洋上風力など新たな産業の創出を進め、海の持つ潜在力を更に引き出していきます。

 古(いにしえ)より、我が国と海外との交流の道であった海は、明治維新以降も、海運や造船などの産業を育み、我が国の発展を支えてきました。こうした先人たちに倣い、私たちもまた、新しい「令和」の時代を、海洋と共に歩み、未来を切り拓(ひら)いていかなければなりません。

 最後に、海の恩恵に感謝するとともに、海洋国家・日本、そして世界の、ますますの平和と繁栄を願いながら、本年の「海の日」のメッセージとしたいと思います。

令和元年7月15日
内閣総理大臣・総合海洋政策本部長 安倍晋三