G20大阪サミット 第3セッション 安倍総理スピーチ

令和元年6月29日
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 昨日は、世界経済・貿易及びイノベーションについて、首脳間で率直な議論を行い、G20(金融・世界経済に関する首脳会合)として共通の立場を見いだし、責任をもって対処していくことの重要性を共有しました。
 本日は、第3セッションで格差への対処や、包摂的かつ持続可能な世界について、第4セッションで海洋環境や気候変動等の地球規模課題について議論し、結束した姿を打ち出したいと思います。
 それでは、第3セッションの議論に移りたいと思います。
 グローバル化やイノベーションが、多大な恩恵をもたらす一方、格差の拡大等に対する不安の声も上がっています。こうした声に正面から向き合い、成長の果実を社会の隅々まで行き渡らせていく。特にイノベーション、人口動態の変化、ジェンダー不平等がもたらす格差にも、しっかりと対処していきたいと考えます。イノベーションや人口動態の変化に対応するには、高齢者や若者の雇用を確保し、柔軟な働き方を導入していく必要があります。日本では、この6年間で生産年齢人口が503万人減少したにもかかわらず、就業者はむしろ384万人増加するなど、国を挙げた取組の成果も出ています。
 ジェンダー平等も重要であり、先ほどの首脳特別イベントでも、すべての女性が輝く社会の実現への取組の重要性を再確認しました。2025年までに、男女の労働参加率の格差を25パーセント減少させるブリスベン・ゴールを達成し、女子教育支援、女性の起業家・ビジネスリーダーとの連携強化も前進させたいと考えます。
 誰一人取り残さない包摂的かつ持続可能な世界の実現のため、これを阻むボトルネックを打破していくべきであります。債務やインフラといった国家の視点と、保健や教育といった人の視点からSDGsの達成を始めとする開発課題に取り組んでいきましょう。
 国家レベルでは、途上国の債務が積み上がっており、透明性の向上、持続可能性の確保が喫緊の課題です。債務国の能力構築支援や公的及び民間の債権者による貸付慣行の改善に向けた作業の一層の進展を期待したいと思います。取り分け、持続可能な成長・開発に不可欠なインフラ投資には、量のみならず質の確保も重要です。開放性、透明性、経済性、債務の持続可能性といった要素を含む質の高いインフラ投資に関するG20原則を首脳レベルでも承認し、今後、非G20メンバーにも広げていきたいと思います。
 一方、人に着目すれば、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の実現が不可欠です。昨晩の財務・保健大臣会合で、途上国におけるUHCファイナンスの重要性が共有されたことを歓迎したいと思います。
 高齢化についても、健康寿命の更なる延伸や、社会保障の持続可能性の確保等の日本の経験を共有していきたいと思います。感染症等の健康危機に対しても、G20の連携が不可欠であります。
 人間の安全保障の観点からは、仙台防災枠組に基づく世界の強靱(じん)化と防災の主流化、そして質の高い教育といった取組について、G20として貢献していくべきであります。
 SDGsの達成には、科学技術イノベーション(STI)が不可欠です。G20で新たに合意したSTI for SDGsロードマップ策定のための基本的考え方を広く共有していきます。加えて日本は、地球規模課題の解決に必要な資金確保のため、社会的インパクト投資や、休眠預金を含む多様で革新的な資金調達の在り方を検討し、国際的議論の先頭に立つ考えです。
 以上の諸点について、本年8月に日本で開催されるTICAD7(第7回アフリカ開発会議)、9月のSDGサミットや、UHCハイレベル会合を含め、様々なフォーラムで議論を重ねていきたいと思います。

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総理の演説・記者会見など