物価高を上回る
所得増へ

物価高を上回る所得の増加に向け、政策を総動員していきます。
持続的で構造的な賃上げの実現に向け、是非政策をご活用ください。

「労務費」などの
価格転嫁を政府として強力にバックアップ

岸田政権は、中小企業の賃上げに向け、価格転嫁を応援します。

昨年11月には、公正取引委員会等による「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」を策定しました。

指針に定めた「12の行動指針」に沿わないような行為をすることにより、公正な競争を阻害するおそれがある場合には、公正取引委員会において、独占禁止法及び下請代金法に基づき、厳正に対処していくとの、これまで例のない労務費転嫁対策をとることとします。

また、この指針では、実際の価格交渉の現場でご活用いただける「フォーマット」もご用意しています。

価格交渉の際、賃上げの根拠となるデータを自ら整理することは大変かと思いますので、最低賃金の上昇率、春季労使交渉の妥結額やその上昇率等の公表データを活用してください。

お悩みは、全国の相談窓口にご相談ください。

下請け駆け込み寺

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【受付時間】平日9:00〜12:00 / 13:00〜17:00(土日・祝日・年末年始を除く)
携帯からもご利用になれます。お近くの「下請け駆け込み寺」につながります。

例えば…

  1. 支払期日を過ぎても代金を払ってくれない。
  2. お客さんからキャンセルされたので、部品が必要なくなったといって返品された。
  3. 長年取引をしていた発注元から突然取引を停止された。

労務費の適切な転嫁のための
価格交渉に関する指針

賃上げを実現した企業への税制優遇を抜本拡充

①繰越控除制度の創設

賃上げ促進税制の対象となりうる企業として、中小企業全体の8割がカバーされるよう、中小企業(※1)向けに、5年間の繰越控除制度(※2)を創設します。

これにより、赤字法人においても、賃上げ促進税制が活用可能となります。

国会での法案成立後、今年4月に施行予定です。

②税制の措置期間の延長

企業が予見可能性をもって賃上げを計画できるよう、税制の措置期間を従来の2年間から、3年間に拡充します。

③賃上げなどに対するインセンティブの強化

大企業向けには、賃上げ率に応じた税額控除率にメリハリをつけ、より高い賃上げに対するインセンティブを強化します。

中堅企業(※3)については、新たに大企業とは別の枠組みを創設し、大企業より緩やかな要件を設定します。具体的には、3%賃上げで10%税額控除、4%賃上げで25%税額控除となります。

また、中小企業、大企業(中堅企業を含む)のいずれに対しても、教育訓練費を増加させた場合の上乗せでの税額控除について、適用要件を緩和します。

③賃上げなどに対するインセンティブの強化 図表

さらに、仕事と子育てとの両立支援(くるみん認定)、女性活躍支援(えるぼし認定)に積極的に取り組む企業への新たな上乗せ制度として、税額控除率を5%上乗せする措置を創設します。

また、これまでは、介護職員処遇改善加算等による賃上げ分は賃上げ促進税制の対象外としていましたが、今回の税制改正で、新たに創設される報酬上の措置も対象に含めるよう、見直しを行います。

  • ※1資本金1億円以下の法人、従業員数1,000人以下の個人事業主等
  • ※2賃上げ実施年度に税額控除しきれなかった金額を最長5年間まで繰越しできる制度
  • ※3常時使用する従業員数2,000人以下の企業
賃上げ促進税制の強化 税制措置の延長期間の長期化 赤字法人においても賃上げを促進する措置(繰越控除措置)の創設 仕事と子育ての両立や女性活躍支援に積極的な企業に対する税額控除の上乗せ措置

中小企業の「稼ぐ力」を高めるための投資を支援し、賃上げを後押し

①賃上げ促進等のための中小企業省力化投資補助金の創設

中小企業が、面倒な申請書類や、面倒な手続きなしに、商品を「カタログ」から選ぶように、省力化のための汎用製品を選べば補助を受けられる、簡素で即効性のある補助制度を総額3年5,000億円規模で創設し、2024年3~4月から公募開始予定です。

カタログには、ロボット・IoT・AI等を活用した人手不足の解消に効果がある汎用製品を掲載します。

①賃上げ促進等のための中小企業省力化投資補助金の創設 図表

②地方における賃上げを可能とする、中堅・中小企業の成長投資補助金の創設

中堅・中小企業(※4)が賃上げに向けた事業成長を確保するために行う、工場等の拠点新設・大規模設備投資を支援する、3年3,000億円の新たな補助制度を創設します。設備投資額10億円以上の大規模投資であることに加え、設備投資完了後に、事業に関わる従業員に賃上げを実施すること等が要件となります。2024年2〜3月から公募開始予定です。

②地方における賃上げを可能とする、中堅・中小企業の成長投資補助金の創設 図表
  • ※4常時使用する従業員数2,000人以下の企業
中小企業の賃上げを促進する投資支援 賃上げ促進等のための中小企業省力化投資補助金の創設 地方における賃上げを可能とする、中堅・中小企業の成長投資補助金の創設

所得税・住民税の定額減税で、可処分所得を下支え

本年6月から、総計3兆円半ばの規模で所得税・住民税の定額減税を実施し、物価高を乗り越える途上にある賃上げを下支えします。

また、減税前の税額が少なく、定額減税を十分に受けられないと見込まれる方々には、補足的な給付を行います。

同一労働・同一賃金の徹底

同一企業内の正規雇用労働者と非正規雇用労働者の不合理な待遇差を禁止する、同一労働・同一賃金制について、基本給・賞与の差の根拠の説明が不十分な企業などについて、昨年11月より、文書で指導を行い、経営者に対応を求めるなど、施行を徹底してきました。

基本給・賞与の差の根拠の説明が不十分な企業のうち、都道府県労働局が指導・助言を実施していない企業については、一律で、労働基準監督署において点検要請書を対面で交付します。点検要請書においては、経営者に報告の上、対応結果の報告を2か月以内に行うことを求めていきます。

非正規雇用労働者の正規化を後押し

昨年11月より、非正規雇用労働者の正規化を促進するキャリアアップ助成金について、拡充しました。

①助成額を拡充

1人の正規化につき、中小企業は57万円から80万円、大企業は43万円から60万円に

②助成金の対象となる有期雇用労働者の要件を緩和

有期雇用の雇用期間3年以内の要件を撤廃

発注者・受注者の共存共栄 ~パートナーシップ構築宣言の実効性向上~

「パートナーシップ構築宣言」は、事業者が、サプライチェーン全体の付加価値向上、大企業と中小企業の共存共栄を目指し、「発注者」側の立場から、「代表権のある者の名前」で宣言するものです。

宣言内容の取組状況について、宣言企業・下請企業に昨年7月~9月で実施した調査結果を、全宣言企業38,231社に送付し、さらに、下請企業への調査で5社以上から評価が集まった宣言企業229社に対しては、下請企業からの回答の傾向や全体の平均と比較した各企業の取組状況の順位等について個別にフィードバックを実施しました。

引き続き、パートナーシップ構築宣言の実効性向上を図っていきます。

医療・介護・障害福祉分野などの公的価格の引き上げによる賃上げ

診療報酬改定で、令和6年度のベースアップ分として、賃上げ促進税制の活用なども組み合わせながら、昨年度実績を2%程度上回る2.5%(定期昇給分を含めれば4%)の賃上げが可能となるよう、幅広い医療関係職種に目配りし、必要な水準を決定しました。

各医療機関の判断により、令和7年度分の加算分を令和6年度分の賃上げの原資として前倒して活用することで、2.5%を上回るベースアップを行うことも可能としています。

介護・障害福祉サービス等報酬の改定でも、令和6年度に2.5%、令和7年度に2.0%のベースアップへと確実につながるよう、必要な水準の改定率を決定しています。

なぜ、賃上げが必要なのか?

我が国は、30年に及ぶデフレに悩まされてきました。コストカットが最優先され、賃金を含めた人への投資や、下請・取引先企業の納入価格、未来の成長につながる設備投資や研究開発投資まで削減されてきました。

低い成長率と低い賃金の悪循環から抜け出せず、デフレ心理がまん延し、更なる悪循環を招いてきました。

岸田政権では、2年間、官民の連携の下、社会課題を成長のエンジンとする「新しい資本主義」の実現を目指し、人への投資やデジタル、グリーンなど成長分野の投資を積極的に拡大させてきました。

その結果、昨年は、30年ぶりの賃上げ水準、株価水準、過去最高水準の国内投資など、賃金と成長の好循環が動き出しつつあります。

このチャンスをつかみ取り、デフレ完全脱却を実現する。

日本経済がデフレに後戻りするか、デフレ完全脱却の道に向かうかの正念場です。

脱デフレのチャンスをつかみ取るために総力を挙げていきます。

賃金と成長の好循環 図表