新たな成長戦略 ~「日本再興戦略-JAPAN is BACK-」~ 戦略市場創造プラン(成長戦略2013)

戦略市場創造プラン

◆ 戦略市場創造プランでは、以下の4つのテーマについて、その実現に向けての具体的取組とともに、各テーマについて、2030年時点の達成すべき社会像、成果指標、ライフスタイルを設定し、戦略分野毎の施策展開を示した行程表(ロードマップ)を作成しています。

テーマ1:国民の「健康寿命」の延伸

<目指す社会像>

予防から治療、早期在宅復帰に至る適正なケアサイクルを確立。

<具体策>

効果的な予防サービスや健康管理の充実により、健やかに生活し、老いることができる社会に向け、健康寿命伸長産業の育成、予防・健康管理の推進に関する新たな仕組みづくり、医療・介護情報の電子化の推進、一般用医薬品のインターネット販売などを実施します。

医療関連産業の活性化により、必要な世界最先端の医療等が受けられる社会に向け、医療分野の研究開発の司令塔機能(「日本版NIH」)の創設、医薬品・医療機器開発・再生医療研究を加速させる規制・制度改革、医療の国際展開などを実施します。

病気やけがをしても、良質な医療・介護へのアクセスにより、早く社会に復帰できる社会に向け、医療・介護サービスの高度化、生活支援サービス・住まいの提供体制の強化、ロボット介護機器開発5ヶ年計画の推進などを実施します。

市場規模 : 国内 26兆円(2020 年)、 37 兆円(2030 年) ※16兆円(現在)
海外 311兆円(2020 年)、525兆円(2030 年) ※163兆円(現在)
雇用規模 : 160万人(2020 年)、223万人(2030 年) ※73万人(現在)

テーマ2:クリーン・経済的なエネルギー需給の実現

<目指す社会像>

多様・双方向・ネットワーク化によるクリーン・低廉なエネルギー社会を構築。

<具体策>

クリーンで経済的なエネルギーが供給される社会に向け、再生可能エネルギー導入のための規制・制度改革等、浮体式洋上風力発電の推進、石炭火力等の火力発電に係る環境アセスメントの明確化・迅速化などを実施します。

競争を通じてエネルギーの効率的な流通が実現する社会向け、電力システム改革の実行、蓄電池の技術開発、国際標準化、普及拡大、次世代デバイス・部素材の研究開発・事業化などを実施します。

エネルギーを賢く消費する社会に向け、住宅・建築物の省エネ基準の段階的適合義務化、トップランナー制度の適用拡充、燃料電池技術開発・低コスト化などを実施します。

市場規模 : 国内 10 兆円(2020 年)、11 兆円 (2030 年) ※4 兆円(現在)
海外 108 兆円(2020 年)、160 兆円(2030 年) ※40 兆円(現在)
雇用規模 : 168 万人(2020 年)、210 万人(2030 年) ※55 万人(現在)

テーマ3: 安全・便利で経済的な次世代インフラの構築

<目指す社会像>

最先端の技術を活かして、インテリジェント・インフラを実現。

<具体策>

安全で強靭なインフラが低コストで実現されている社会に向け、インフラ長寿命化基本計画の策定等を活用したインフラ点検・診断システムの構築、新素材の開発、宇宙インフラの整備・活用などを実施します。

ヒトやモノが安全・快適に移動することのできる社会に向け、安全運転支援システム、自動走行システムの開発・環境整備、車両関連ビッグデータによる情報サービス環境の整備、物流システムの高度化などを実施します。

市場規模 : 国内 16 兆円(2020 年)、33 兆円(2030 年) ※2 兆円(現在)
海外 167 兆円(2020 年)、374 兆円(2030 年) ※56 兆円(現在)
雇用規模 : 75 万人(2020 年)、190 万人(2030 年) ※6 万人(現在)

テーマ4: 世界を惹き付ける地域資源で稼ぐ地域社会の実現

<目指す社会像>

世界を惹きつける地域資源ブランドを成長の糧とする誇り高い地域社会を実現。

<具体策>

世界に冠たる高品質な農林水産物・食品を生み出す農山漁村社会に向け、担い手への農地集積、耕作放棄地の発生防止・解消等による競争力強化、農商工連携等による6次産業化(注)の推進、国別・品目別輸出戦略の策定などを実施します。

観光資源等のポテンシャルを活かし、世界の多くの人々を地域に呼び込む社会に向け、訪日プロモーションに関する省庁・関係機関の横断的な計画策定と実行、査証発給要件の緩和、入国審査迅速化等の訪日環境の改善などを実施します。

市場規模:
【農業】 (国内) 農業・食料関連産業生産額 100 兆円⇒120 兆円(2020 年)うち、6次産業の市場規模 1 兆円⇒10 兆円(2020 年)
(海外) 世界の食市場規模 340 兆円⇒680 兆円(2020 年)
【観光】 訪日外国人の我が国国内での旅行消費額1.3兆円(2010年)⇒4.7兆円(2030年)
雇用規模:
【農業】 新規就農し定着する農業者を倍増し、10年後に40代以下の農業従事者を約20 万人から約40万人に拡大
【観光】 訪日外国人の旅行消費がもたらす雇用効果 25 万人(2010 年)⇒83万人(2030 年)

(注)6次産業化・・・
自然エネルギーや農林水産物など、農林漁業者が生産(1次産業)と加工・販売(2次・3次産業)を一体的 に行ったり、地域資源を活用した新たな産業の創出を促進したりすることにより、儲かる農林水産業を実現し、 雇用確保と所得向上を目指すこと。