令和4年2月17日岸田内閣総理大臣記者会見終了後の書面による質問に対する回答

【福島民友新聞】
 福島における検査で甲状腺がんが見つかった方々に対する国によるケアについて

(回答)
 福島県が実施している甲状腺検査の評価については、環境省のホームページなどでこれまで公表されているとおりです。
 環境省では、福島県の子供たちの気持ちに寄り添うべく、放射線の健康影響に関する差別・偏見の払拭に取り組むとともに、甲状腺検査の対象者やご家族の不安に応えるため、例えば二次検査を受ける方へのこころのサポートの実施体制を強化するなどの事業を行っています。
 今後とも政府としてこうした取組を進めてまいります。

【CBCテレビ】
 食品の産地表示や流通の履歴に関する消費者の不安の声への対応について

(回答)
 私としては、初代消費者行政推進担当大臣としての経験から、消費者の信頼確保には、食品表示の適正化に取り組むことが重要と考えています。
 熊本県産あさりに外国産あさりが混入している疑いについては、関係機関が一体となって、食品表示法違反への厳正な対応などを進めるとともに、熊本県が進める産地偽装の防止の取組に協力してまいります。
 また、食品の取扱いの記録を残すことにより、食品の移動を把握できるようにする「食品トレーサビリティ」は、食品表示の信頼を高め、消費者が安心して食品を購入するために重要な取組であり、食品関連事業者の取組の拡大に努めてまいります。

【東京新聞】
 敵基地攻撃能力に関して、防衛大臣が他国領域内での爆撃も「排除しない」と答弁した趣旨について

(回答)
 ご指摘の防衛大臣の答弁については、今般の検討は、憲法及び国際法の範囲内で、日米の基本的な役割分担を維持しつつ行うとの前提の下、あらゆる選択肢を排除せずに行っていくとの趣旨を述べたものと承知しています。

【京都新聞】
 自民党京都府連で候補者の寄付金を地方議員に配分していた件について

(回答)
 お尋ねの京都府連における資金の流れについては、関係者から、法令に則して適正に処理している旨説明されているところであり、今後も、必要があれば、関係者から説明がなされるものと考えています。

【日刊現代】
 今回の重点措置の延長・解除について、分科会に正式に諮る前に発表するのは専門家の意見を軽視しているように映るとの指摘もあるが、分科会開催前に会見で表明した理由について

(回答)
 記者会見においては、まん延防止等重点措置の延長や解除について、政府として、専門家からなる基本的対処方針分科会にお諮りする案を説明したものです。
 その際、「専門家に諮問し、国会報告の上、正式に決定」することをあわせて申し上げており、「決定事項」として説明したことはなく、専門家の意見を軽視しているとのご指摘も当たりません。

【大川豊氏(フリーランス)】
 知的障害者福祉施設の新型コロナ対策に関して、医療、福祉、地域の方々のネットワーク、連携を活用する考えについて

(回答)
 障害者支援施設等での新型コロナウイルス感染症の感染対策については、日頃からの感染対策として、

・感染対策マニュアルや業務継続ガイドライン等の作成・周知

・感染発生時に備えた施設・事業所間の応援体制の構築と、体制構築のために必要な経費の補助

・障害者が感染により入院が必要となった場合の障害特性を踏まえた受入医療機関の整備

などに取り組んでいます。
 また、感染者が発生した場合の支援として、

・感染者が発生した施設・事業所に対する、応援職員や医療従事者・感染管理専門家等の派遣

・職員の確保に関する費用や消毒や清掃に要する費用などの経費等に対する補助

などの支援を実施しております。
 こうした対応については、現下の感染状況を踏まえ、本年1月21日にも、地方自治体に対し、改めて感染拡大に備えた体制の構築を要請したところです。
 適切な感染対策の下で、障害者とその家族の生活を支える障害福祉サービスの提供が継続されるよう、必要な支援に取り組んでまいります。

【共同通信】
 今夏の参院選における与党間の選挙協力及び勝敗ラインについて

(回答)
 岸田政権は、公明党と自民党の強固な連立基盤のうえに成り立っており、その枠組みは今後も変えるべきではありません。
 公明党と自民党には、手を携え、連立政権を担ってきた長い歴史があり、時に、意見や立場が異なることがあっても、その違いを乗り越えてきました。今後も、これまで同様、様々な困難を乗り越えていけると確信しています。
 参議院選挙は、まだまだ先です。まずは、オミクロン株の感染拡大を抑えることが何よりも重要です。また、外交・安全保障の分野においても、予断を許さない情勢にあるウクライナを巡る状況など喫緊の課題が山積しています。
 こうした目の前の課題に、一つ一つ結果を出していくことが、選挙での勝利にもつながると思います。日本が直面する様々な課題に力強く取り組むためには、安定政権の確立が必要不可欠であり、そのために全力を尽くします。

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