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2007年度 有識者本部員会合(第1回)議事要旨


日 時:2007年4月17日(火)13:00〜14:50
場 所:知的財産戦略推進事務局会議室
出席者:相澤本部員、岡村本部員、梶山本部員、角川本部員、佐藤本部員、里中本部員、中山本部員、長谷川本部員、三尾本部員、山本本部員


事務局から「知的財産推進計画2007」の策定スケジュールについて説明が行われ、了承された。
有識者本部員会合は非公開とし、議事概要を公開すること、また、有識者本部員会合における配付資料は原則非公開とするが、「知的財産推進計画2006」の見直しに関する意見募集の結果については公開することとなった。
「知的財産推進計画2007」はイノベーションの創造と日本の魅力の発信に貢献するものとなるよう、記載すべき項目の一層の選択と深掘りを進めること、また、5部構成とし、昨年と同様に重点的に取り組む事項を明確にすることとなった。
事務局から2007年3月8日から29日までの間に行われた「知的財産推進計画2006」の見直しに関する意見募集の結果について説明が行われた。
「知的財産推進計画2007」の策定に向けた論点について自由討議を行った。本部員からの主な意見は次のとおりである。
 
 (大学・TLO)
 大学の外国出願は重要だが、科学技術振興機構(JST)の外国出願支援制度は外国出願の半年前までに申請を行う必要があり、使い勝手が悪い。
 運営費交付金とは別に産学連携交付金を設け、産学連携の実績を上げている大学等に対しては重点的に資金配分することを可能とすべき。
 大学の知財活動の評価指標としては、特許出願件数だけでは不十分。ライセンス率(取得特許のうちライセンスできたものの割合)や製品化率(ライセンスした特許のうち製品化されたものの割合)、ロイヤリティ収入額といった指標も用いるべき。かなりの大学は特許性だけで出願しているのが実態。
 企業であっても外国出願案件の選別が難しく、PCT出願はとりあえず全指定しておいて、各国への出願までの間に絞り込みを行う状況。選別できる人材の育成が重要。
 産学連携のための制度整備に加え、現場の大学と企業の研究者が腹を割って連携することができる風土の醸成が重要。そのために大学と企業のトップを巻き込んだ連携協議会のような組織を設けることも検討すべき。
 日本の大学は、中小・ベンチャー企業に技術移転する見返りとしてストックオプションを得ても、それを権利行使することができない。米国のように可能にしてほしい。
 
 (特許審査・審判の迅速化)
 審査の迅速化と審査の質の担保を両立させることが大切。権利が不安定だと訴訟に耐えられない。その点、特許庁への情報提供制度は重要であり、これをもっと一般に知らしめ、利用の促進を図るべき。
 
 (医療分野の特許保護)
 医薬の組合せ(コンビネーション)による投薬方法などの新しい治療方法については、欧米では特許になっても日本ではならない可能性がある。
 
 (世界特許システム)
 特許審査ハイウェイを始め世界特許システムの実現に向けた制度面での進展が顕著であり、評価したい。制度調和の絶好の機会に来ており、我々ももっと応援していかなければならない。
 米国の先発明主義から先願主義への移行が是非とも実現するよう、日本政府も後押ししてほしい。
 
 (模倣品・海賊版)
 中国に対し、反不当競争法の改正など更なる制度整備を働きかけることが重要。また、中国から第三国への模倣品・海賊版の輸出が深刻化しており、第三国に対する効果的な方策を考えてほしい。
 模倣品・海賊版の水際差止めのための専門委員制度については、弁護士が専門委員として参加し、侵害認定の時間短縮に貢献している。
 
 (国際標準化)
 デジュール標準については、企業の協力が少ない。日本の企業は「誰かがルールを作ってくれればそれに従う」となりがちだが、これでは勝ち残れない。
 
 (人材)
 国際的に通用する知財専門人材の育成は重要な課題であり、そのための環境を整備することが必要。
 国際的に通用する知財専門人材は、技術が分かり語学もできることが重要だが、国際交渉ができるよう法律の素養があることも加味されるべき。
 人材育成は大学の大きな使命であるが、大学に任せきりにせず各育成機関において多様な育成が行われることが大切。
 人材育成機関の充実とともに、育成した人材の働く場所の確保が重要。
 
 (コンテンツ)
 デジタル化・ネットワーク化の特質に応じた著作権等の保護や利用の在り方に関する法制度を検討すべき。
 まずはデジタルコンテンツが流れビジネスとして成立し、クリエーターにも還元するビジネスモデルを示した上で、それを実現する法制度をピンポイントで整備する方が権利者の理解を得やすい。
 著作権のみならず特許権など産業財産権についても同様のことが考えられないか。
 国立国会図書館の蔵書など日本が蓄積してきた豊かなコンテンツを国がデータベース化し、民間が自由に使えるようにしていただきたい。
 日本のコンテンツの海外展開については、日本のほとんどの産業が国際化を進めている中で、なぜコンテンツ業界だけが立ち後れているのかを考えることが必要。肝心の事業主体がその気にならないと進まない。産業界の海外展開に向けた意識を高めることが必要。
 
 (日本ブランド)
 日本のブランド力を向上させるため、家電製品やファッションなど海外で製造された製品であっても日本で発案、プロデュースされたものについては日本との関わりを表示し、それを世界の消費者にアピールしていくことができないか。