平成27年9月11日


閣議後定例記者会見

1.冒頭発言
おはようございます。  まずは、今回の集中豪雨におきまして、お亡くなりになられた方、犠牲になられました方に心から御冥福をお祈り申し上げます。あわせて、災害で大変ご苦労されている皆様に心からお見舞いを申し上げる次第です。行方不明の方も多くいらっしゃるようですが、一刻も早く救出されますと同時に、今回の復旧が一日も早く復旧されますように御祈念申し上げます。  私からはそれだけです。

2.質疑応答
(記者)
一つお伺いします。大会エンブレムの選考についてですけれども、先日、組織委員会が外部有識者による準備会を立ち上げて、基本方針と選考委員を決めるというような流れ、仕組みをつくるということになりましたが、それに関してですけれども、この新しいシステムで、どこまで透明性が担保されるというふうに大臣はお考えになっているのかということと、あとは、この問題に関わる人がそれだけ増える。関わる人が増えるわけですね、新しい有識者、準備会を立ち上げるわけですから。その責任の所在という意味でいうと、少しぼやけやしないかという気もするんですけれども、その辺りはどういうふうにお考えになられるでしょうか。
(大臣)
まず、最終的にエンブレムの決定については組織委員会とIOCでなさるものと承知しております。今回いろんな問題があって、一旦白紙撤回をして、その上で、皆さんに理解をされ喜ばれる、何よりも透明な形で選考していこうということで今回の取組はなされたものと承知をしております。私も報告を聞きましたが、一つ一つ丁寧に、そして公開された形でやっていこうと、透明化を、いわゆる見える化を図ってやっていこうということについては評価できるんではないだろうかと思っておりますので、しっかりとこれからも見守っていきたいと思っております。
(記者)
関わる人が多くなることによって、その責任がぼやけるんじゃないかというふうなことも考えられると思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
(大臣)
それは、どちらにしても最終的には組織委員会とIOCが決定するということですから、多くなればなるほど、確かにいろんな皆さん方の意見が入って、若干難しさは出てくるかと思いますが、少なくとも組織委員会、IOCで決定されるわけですから、それはそれできっちり担保できると思っております。
(記者)
今朝の閣議で、スポーツ庁長官にメダリストの鈴木大地さんの就任が了解されました。10月、スポーツ庁は発足しますが、改めて長官への期待などありましたら、お願いできますでしょうか。
(大臣)
そうですね、これはもちろん文部科学大臣の所掌の範囲ですから、文科大臣が判断されたと思っております。ただ、昔、もともとスポーツ庁設置について、法律の作成過程から、議員連盟の座長として取り組んできましたが、そういう立法の趣旨からしても、大変ふさわしいんだろうと思っております。
鈴木さんについては、もちろんゴールドメダリストでありますが、若くして水泳連盟の会長をされたり、あるいはオリンピアンズ協会の会長をされるという意味でも、アスリートの皆さんからも大変人望があると聞いておりますし、また、海外経験もあったり、今ドクターですかね、そうした意味でもしっかりとその分野で専門的な知識もお持ちだということでありますから、大変ふさわしい人選じゃなかろうかと思っております。
(記者)
今日で東日本大震災から4年半になります。まだ高台の造成も遅れているところなど、復興工事が遅れているところもあるんですけれども、今後、五輪関連の施設、都内のいろんな整備が進むにつれて、また工事費が上がるんじゃないかという懸念の声もあります。これは一つ、招致のときに掲げた復興五輪という理念がまだまだ被災地の方たちに届いていないという部分もあると思うんですけれども、改めて復興五輪への大臣の思いをお聞かせください。
(大臣)
私は就任のときに、東日本大震災の復興をしっかりと世界の皆様方に、その努力あるいは取組を理解していただくと、そして、これまでいろいろ御支援いただいた皆様方に、しっかりお礼の気持ちを伝える意味でも大切だという話はさせていただきました。
その後、先日は福島に行って、福島県知事を初め皆さんと現地のほうを見てまいりましたが、復興はまだ道半ばだと思っておりますし、そうした被災地の皆さん方にどうやってオリンピックの力を伝えることができるかと。もちろんスポーツの持つ力によってこれまでも、例えば室伏選手が現地に行って少年たちと交流したり、そういうふうな活動をして勇気づけたとか、いろんな行動はありますが、何よりも大事なのは被災地とオリンピックを結んでいく、こういうことじゃないかと思っております。
それで例えば、これは仮にですが、新たな種目で予選ができるのなら、例えばそれをできないかとか、あるいは事前合宿もありますが、国際大会も前後に開催されますので、そういうものをそういう地域でできないかと、こういうことはあると思います。
さらに、被災地の中、3県ありますが、こうした地域の特産物、これはもう食料品だけでなくて、いろんな地域の特産物がありますから、そういうものをオリンピック・パラリンピックの施設整備や、あるいは運営の中でのインフラ整備の中に用いることができないか。こうした連携をしっかり進めていきたいと思っております。
(記者)
先程、鈴木大地長官の就任の件ですけれども、スポーツ庁長官、選手強化もありますけれども、それ以外にも、地域スポーツの推進ですとか、スポーツ外交とか、様々な分野に広がると思うんですけれども、スポーツ出身という強みと、逆に経験という意味で難しさもあると思うんですけれども、具体的にどういったことを期待されるかということと、もう一つは、五輪に向けて大臣とタッグを組んでいくことにはなると思うんですけれども、その役割、お二人の役割の分担みたいなこと、もう少しちょっと分かりやすく説明していただければと。
(大臣)
まず、スポーツ庁長官について法律をつくったときに、2020年オリンピック・パラリンピックのためということではなく、まだその当時、法律作成の段階ではオリ・パラ決まっておりませんでした。あくまでも、これから30年、50年、場合によっては100年後の日本のスポーツをどういうふうにつくっていくかと。そうすると、選手強化はもちろん大事でありますが、その基盤となる普及活動である地域のスポーツも大事ですし、そうしたものを好循環させていって、全体として日本のスポーツの底上げをしていこうと、それが立法の趣旨でありました。
その中で、そうしたことを一元的に成功する行政組織としてスポーツ庁をつくっていこうと、こういうことに決めたわけでありますから、鈴木新長官にはそうした、もちろん強化も大事ですし、また、今話にありましたように、地域スポーツの振興も大事でありますし、これをうまくミックスというか好循環させて、それで日本のスポーツをしっかりしたものにしていただきたいと思っております。
同時に、今、五輪に向けてという役割ありましたが、当面、そう言いながらも、2020年のオリ・パラでメダルを多くとってもらうということも新しいスポーツ庁長官に求めるわけでありましょうから、これはオリ・パラ大臣としては、しっかりと連携をとりながら、例えば強化策、どういうふうな形の強化策をつくるかと、戦略的にも、それから体制的にも、そして、しっかり連携をとりながら進めていきたいと思っております。
(記者)
世界選手権のレスリングで、吉田沙保里選手が16連覇とりました。それについて、大臣、一言。
(大臣)
そうですね、まずは吉田選手、心からお祝いを申し上げますし、16連覇というのは、まあ、とにかくすごいと。これまでの吉田選手の取組、御努力に、これは敬意を表します。 また、吉田選手のみならず、あと、合わせて3名ですか。3名の、金が2つ、そして銅が1つでありますが、リオの出場権を確保できたということについての、オリ・パラ大臣としても皆さんにお祝いを申しながら、心から御努力に敬意を表したいです。