x 東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部

平成27年9月4日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
おはようございます。  私から今日は特段ございませんので、何かありましたらお願いします。

2.質疑応答
(記者)
幾つかお伺いしたいことがあります。まず、大会エンブレムに関してですけれども、責任の所在について大臣は先日、三者三様というふうにおっしゃいましたけれども、改めて御認識を伺いたいと思います。世論はこの問題の一体どこがおかしいというふうに思っていると大臣は認識されていらっしゃるか。その場合、どの段階でどういう処置がされていれば、こういうふうに批判されなかったのかというところをお伺いしたいと思います。
(大臣)
まず、今般、エンブレム撤回という事態に至りました。結果として2020年の東京大会を楽しみにしておりました国民の皆さんに大変御心配をおかけすることになりました。私としても、オリンピック・パラリンピックを担当する大臣として、私から国民の皆さんに心からおわびを申し上げたいと思っております。
責任の具体的な所在につきましては、今後組織委員会の中でいろんなこれまでの経緯を考えながら、それをもとにして新たなエンブレムの選定に当たっては、今回の経験を生かし、より開かれた形での選考を検討し、広く国民の皆様に愛されるエンブレムを選定していただけると思っておりますので、しっかり連携をしてその取組を進めていきたいと思っております。
(記者)
その選考過程に関してなんですけれども、オープンな透明性といいますか公開性といいますか、これをどのように担保していくのかと。大臣のイメージで結構なんですが、どんな方法があるかというお考えがあれば教えてください。
(大臣)
具体的な選考方法というのは、いろんなパターンがあると思いますが、まず何よりも選考委員をどうするか、それから、国民の皆さんの意見をどう反映させるか。どちらにしても、その過程を広く皆さんに公開して、そして、一つ一つの作業を皆さんに理解してもらう、そういう形で進めていくべきだと思っておりますし、オリンピック・パラリンピック大臣としてもそういうことを求めていきたいと考えております。
(記者)
続いて、今日報道がありましたけれども、スポーツ庁の長官に鈴木大地さんが浮上しているといいますか、それで検討に入っているということがありました。御所管でないということはわかっていますけれども、関係される大臣としてその事実確認といいますか、どのようなお話を伺っているかということと、もしその話を伺っていれば御所管を賜りたいというふうに思います。
(大臣)
まず、話はまだお伺いしておりません。今日のスポーツ新聞というか皆さんの報道を見て、そういう話があるのかなと思っています。でも、文部科学大臣が責任者でありますので、その正式な報告があったときに詳しくお伺いしたいと思っております。ただ、私かつてスポーツ庁の設置のPTをつくっておりましたときに、やはり初代長官というのは、国民の皆さんにまさにスポーツマンでスポーツ界のシンボルだと言われるような人がふさわしいということを常々申してきておりましたし、いろんな今、名前が上がっている皆さんそれぞれ国民の皆さんにまさに日本のスポーツ界のシンボルと思えるような方でないかなと思っております。
(記者)
今のスポーツ庁長官人事に関連しまして、大臣は先週の地元での講演の中で、この人かなと思う人がいるというような表現もされていましたけれども、大臣が念頭にその当時置かれていた方の中に鈴木さんは入っておられますでしょうか。
(大臣)
先ほど言いましたように担当は下村大臣ですから、私はそれを見守る立場でありますが、少なくとも日本を代表するスポーツマンといえば、それ相応の方でありますし、私の頭の中には1人、2人ということではなくて、5人、10人、この人だったら望ましいなと。この人になってもらいたいというのはありましたが、そういう意味でも鈴木さんであれ今日の新聞に出ました山下さんであれ、まさにすばらしいスポーツマンだと思っております。
(記者)
もう一点よろしいでしょうか。エンブレムの関係ですけれども、大臣、今日胸元に以前の招致のときの桜のマークかと思うんですけれども、つけていらっしゃいますけれども、ちまたではこの招致時のエンブレムも非常に評判が高いようではありますけれども、一方で組織委員会のほうでは、これはビジネスの関係で使えないというふうなこともあるようです。大臣、率直に桜のエンブレムはどういうふうに思っていらっしゃるかということと、一般的にもし人気が高くても組織委のほうの事情で使えないというふうなことで、組織の内側の論理だけが先行しますと、またそこで国民の理解が得づらいというようなこともあるんじゃないかなと思いますけれども、この辺はどういうふうに見ていらっしゃるんでしょうか。
(大臣)
まず、この桜のマークのエンブレムは大変よくできたエンブレムだと思っておりますし、私も招致活動から、そして、その後の先日の新しいエンブレムが発表されるまでは、このバッジをずっとつけておりました。本当に爽やかといいますか、明るいイメージですばらしいエンブレムだと思っております。ただ、今回こういう結果になって、とりあえず暫定的に従来のエンブレムを使ってもよいということでありましたので、こうして大会を盛り上げるためにも、まずこれまでのバッジを使わせていただいております。その上で、新しいエンブレムをどうつくるかについては、組織委員会とIOCできっちり話をしていただかなければなりませんから、新たなエンブレムをどのように策定していくかについては、今後組織委員会で具体的に検討していくものと認識しております。
(記者)
冒頭のエンブレムのお話ですが、大臣も先日の委員会での答弁で、責任に関しては三者三様というお話がございました。おわびというお話でしたけれども、今後の作業自体も基本的にというか、原則当然組織委の作業になると思うんですが、政府として特にかかわるということにはならないという理解でよろしいんでしょうか。改めての確認です。
(大臣)
あくまでもこのエンブレムについては組織委員会が決定をすると。もちろんIOCと協議するものと思いますが、そういうことですから、政府がこうしろということはできないと思っております。ただ、オリンピック・パラリンピック大臣としてもちろん調整委員会会議のメンバーでもありますし、しっかり組織委員会と連携をとって、まさに先ほど言いましたように、選考過程のより透明性が担保されて、そして、国民の皆さんになるほど、いい選考をしたと。そして、すばらしいエンブレムだと言われる形でなされるように私たちも連携を進めていきたいと思っております。
(記者)
今の関連で、つまりエンブレムの選考過程なんですけれども、オープンにというところと、一方で商標の関係もあり、発表まではやはり明かせないという事情もあると思うんですけれども、そのあたりのバランスの関係、決めるのは組織委員会ですけれども、大臣はどのようにお考えですか。
(大臣)
私は、商標というのは例えば日本だけではなくて世界の中で登録されないというのもありますし、そういう採用過程についてかなり難しい問題があると思っています。ですから、今どうあるべきかについては、ちょっと今、私の頭の中で想像できないので、そこは組織委員会の作業をしっかり見守りながら、私たちとしても、まさに先ほど言いましたようにオープンな形、しかし、同時に商標を守らなければならないでしょうから、そうした形で一つ一つの作業をしっかり見守っていきたいと思っています。
(記者)
新国立競技場とエンブレム、議論の過程が見えにくかったとかいろいろ共通点、類似点を上げられる方もいらっしゃいますけれども、大臣自身はこの2つの問題というのは、構造が似ているとか何かどういう感想をお持ちでしょうか。それとも根っこは全然違う問題なのか。
(大臣)
国立競技場のデザイン選考、そして、今回のエンブレムの選考についても、デザインというのは選考するのはなかなか難しいなと。どなたを選考委員に頼むかということから始まるんだと思いますが、これはかつて日展のときなんかもそうでした。そういういろんな人のつながりがある、それをどういう形で選考を選んでいくか、ここに何か一番難しい問題があるような気がいたします。ですから、全てそういう専門家だけで選ぶのか、あるいは場合によっては選考委員の中にそうした専門家と違う、まさに国民的な感覚でものを見る人が必要なのか、そこらも含めて検討しなければならないかなと。ただ、そう言いながらも、先ほどありましたように商標の問題などありますし、誰でも自由にという形にはいかないと思いますから、そこは先ほど出ましたように、高い透明性を保った上で、そして、同時に皆さんから理解される形、これはなかなか私もピンと来ませんが、そんな形がふさわしいと思っております。
(記者)
先ほどお話があった鈴木大地さんについてなんですけれども、どういった鈴木さんの資質であるとか、これまでのキャリア、人柄についてはどういうふうにお考えになっているかお伺いします。
(大臣)
まだ決まったと聞いておりませんので、私から今どうのこうのと申し上げることはないと思います。ただ、巷間といいますか、お話をいろんな皆さんから聞いてみますと、何よりもまずゴールドメダリストであるということ、それから、若くして水泳連盟の会長になり、またオリンピアンズ協会の会長かな。そういう意味でも、そういう人望がある方だということについては聞いておりますので、まさにスポーツマンとして立派な人だと思っております。