平成28年12月2日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 まず、こちらからの発言ですけれども、機運醸成試行プロジェクトの採択の決定についてお知らせいたします。
このたび、有識者審査会の審査を受けて、文化を通じた機運醸成のための試行プロジェクトの公募について、第三次の審査分が採択されたので、公表させていただきます。第三次審査分としては30件の応募がありまして、そのうち5件が採択されました。一次・二次の審査分と合わせて全体で32件の採択となっております。お手元に資料をお配りしております。この後詳細については事務方から説明をさせていただきますが、今回は、基本的に多言語対応、バリアフリー対応を含むものということで、その中で、地域文化発信、現代アーツ、食文化、障害者による芸術活動などの分野から採択いたしました。是非この機運醸成の効果などを検証して、情報提供を行うことを通じて、日本全国に広げていく上での参考にしていきたいと思っております。
 以上です。

2.質疑応答
(記 者)
 先日の4者協議で会場が概ね決まりまして、費用も2兆円を上限とする考えが示されましたが、今後、費用負担の見直しなど、次のステップに進んでいくことになると思うんですけれども、大臣、4者協議で閣議了解の上書きにも触れておりましたが、国としてどのようなスタンスで臨まれるお考えでしょうか。
(大 臣)
 まず、今回のトップ会合なり調整会議なりで、全体の経費が2兆円を切る見込みと示されたことについては、われわれも大変よかったと思っております。その上、2兆円を切るということは、つまりさらにこれからまだ切り込む心積もりがあるということも同時にお示しいただいていておりますので、まず東京都と組織委員会がさらに詰めて、大会経費をどう削る余地があるのかというところを点検するのが重要ではないかと思っております。都と組織委員会で、まずどの部分が負担できて、どの部分は負担できないかという議論をしていただかなければいけないと思っておりまして、その上でどうしても国でなければならない理由と一緒に、「その部分を是非国で」とお示しいただくのかなと思います。方向性と事情というのをきちんと説明いただくことが重要ではないかと思っています。いずれにしても、会議の際も申し上げましたけれども、閣議了解は同様の趣旨でそれを上書きするものがなければいけませんので、まずその議論、中身をきちんと踏まえた上でやっていただくということが大事かと思います。
(記 者)
 野球の試合会場として候補に挙がっている福島の3球場について、世界連盟のフラッカリ会長が、内野部分が芝ではない、土であるということで、難色を示しているようですが、福島開催の決定が先送りになる可能性もあるとのことなんですが、復興五輪の観点から、大臣のご所感をお願いします。
(大 臣)
 報道については承知しています。試合の開催方法をめぐって様々な意見があるということは、われわれは状況として聞いております。ただ、福島県で開催することの意義深さというのは、連盟側にも十分にご理解いただいているという認識ですので、引き続きいい知らせが届くように調整が進むことを期待しております。
(記 者)
 五輪に直接は関係ないんですが、今衆議院のほうでIRの推進法案が審議されて通過する見通しなんですが、当初は2020年東京五輪に向けたカジノの取組を調整するというものを見据えた法案だったと思うんですが、同一時期として、そのIR法案についての考え方をお聞かせください。
(大 臣)
 IRはインバウンドとの関係だと思います。インバウンドにおいては五輪も大きな要素の一つだということなので、五輪だからIRかというとそうではなくて、インバウンドという一括りの中の関連する要素ということだと理解しています。ひとまず、われわれは五輪のロジスティクスがうまく進むように調整をしなければならないので、そこのところは私どもとはまた別になさることだと思っています。

(以    上)