平成29年4月4日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 こちらからお伝えすることとしては、本日、閣議の前に、第7回東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部が開催されました。議題としては、セキュリティ基本戦略について御了解頂いたということ、日本の食文化の発信に係る取り組み状況についての御報告、ユニバーサルデザイン2020行動計画についての御紹介、去年10月の推進本部後に決めて走り始め、認証を始めたbeyond2020プログラム、この4点について私から報告致しました。各閣僚の皆様には、これらを踏まえ、取組をさらに推進してくださいとお願いしたところです。ラグビーワールドカップ2019の準備状況については、松野文部科学大臣から御説明頂きました。総理からは、大会の成功に向けて、組織委員会、東京都、関係機関との連携、情報共有を密にして、オールジャパンでセキュリティ対策などに取り組んでいくよう、指示があったところです。
 今日で、東京大会の開会式まで1,207日になりました。担当大臣として、取組をより加速させるべく、東京都、組織委員会、関係自治体の皆様と共に連携をしっかりとっていきたいと思います。セキュリティ基本戦略のブリーフィングについては、石田統括官がされますので、後程お聞きいただければと思います。以上です。

2.質疑応答
(記 者)
 本日、オリンピック・パラリンピックの推進本部で確認、報告があったセキュリティ情報戦略について伺います。基本戦略では競技会場や選手村など、政府が組織委員会などと連携して関与する姿勢が示されていると思います。現時点で組織委員会では1,600億円とセキュリティの費用を試算していますが、このセキュリティ経費の一部を、今後政府が負担していくことになるのか、これについて確認させてください。
(大 臣)
 我々がその負担を肩代わりするというわけではなく、そもそも我々が、テロについての対策は国が責任を持ってやります、言ったことをしっかりやります、責任を持ちます、ということをお示ししたということになります。
(記 者)
 今の基本戦略についてですが、例えば警察の警備の役割として、伊勢志摩サミットの場合は大体340億円が国費で投入されました。2020年東京大会の際、大臣が今おっしゃったように政府がテロ対策を強化させるということであれば、その規模はやはり伊勢志摩サミットよりも大きいものになるのでしょうか。その規模のスケール感があればお示しください。
(大 臣)
 まず、会場が全国各地にわたるので、それを考えても、伊勢志摩サミットと同じ額では済まないということは言えると思います。ただ、その1カ所×回数分になるとは言い切れないので、それぞれの会場がどのようにセットされるのか、今まさに関係自治体とやっているところなので、それを踏まえた上で総額が出てくると思います。
(記 者)
 関連で、今後行う、もしくは水面下で行っている費用の分担、さらに警備についてもこれから具体的に話し合っていくというような認識でよろしいでしょうか。
(大 臣)
 警備も含め、やはり全体像をしっかりとお互いに理解し、把握すること。これは輸送も含めてやらなければいけませんし、まだ施設の整備について、最終的にこれは誰が持つべきかという話は決まっていないところもあるので、これらの全容を明らかにして、その上でということになると思います。
(記 者)
 大体、全体の大枠が決まるスケジュール感について教えて下さい。
(大 臣)
 都知事は先日の会見で、仮設は組織委員会とおっしゃいましたが、都知事の発言の中には周辺の整備等についての話もありましたので、組織委員会がまずそれぞれの競技について、どの程度のものを満たさなくてはいけないのかという詳細のところまでをお示し頂くことが重要だと思います。加えて、東京都と自治体の間で、ここまでやりますねという、お互いの認識を確認することが大事だと思いますが、実はまだそこまで辿り着いていないというのが私の感覚ですので、もう少し時間がかかるかなと思います。
(記 者)
 今日のその基本戦略で、大臣の中で強く踏み込んだ部分や、新しく出てきた部分など、特筆すべきところがあれば教えてください。
(大 臣)
 私としては、テロの警備も含めてセキュリティは国が前面に出ますと、これはサイバーもそうですが、そのことについて皆様に広くお示ししたというのは初めての機会だったと思います。役割分担を、お互いどうしようかと言っている中で、我々は一歩、セキュリティはやりますということで、しっかり前に出たつもりです。これを受け、東京都や、都知事ももちろんお話になっていますが、主催者としての責任をしっかり果たす姿勢をお示しになり、また組織委員会の詳細を我々にきちんとお伝え頂き、それぞれの責任を果たすという方向に進むことを望んでいます。
(記 者)
 組織委員会で賄う民間警備、会場内のVIP警備の部分と、国でやる大会警備全体のすみ分けみたいなものは、大枠でどういう形になるのでしょうか。
(大 臣)
 それについては石田統括官に聞いて頂ければと思いますが、やはり会場内のVIPの皆様が入られるサロンの周りや、競技場内は主に組織委員会でやって頂くという認識を私は持っています。
(記 者)
 今回のセキュリティ計画に関わる予算は、組織委員会が試算している1,600億円というセキュリティ費とは別と考えてよろしいのでしょうか。
(大 臣)
 これは国の予算でしっかり取らせて頂きますので、これから3年ぐらいかけて、しっかり取り組みます。ありがとうございました。

以上