平成29年4月18日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 本日、こちらからお話しすることについて1件申し上げます。去年と同様、東京大会の機運醸成に向け、文化を通じた盛り上げに係る試行プロジェクトの公募を、4月14日(金)から開始しました。今回の公募でも要件として、多言語対応、バリアフリー対応、国際標準化、国際規格化対応、のいずれかを促進する文化事業に重点化して、採択を行いたいと思います。去年は、河野太郎先生のところでチェックされ、それを踏まえてということになるかと思いますが、効果の高いプロジェクトを30件程度採択できればと思っております。公募の詳細については、後ほど事務方からお聞きください。よろしくお願いいたします。

2.質疑応答
(記 者)
 2020年東京オリンピック・パラリンピックの費用分担をめぐる協議について伺います。本日この後、関係自治体等連絡協議会  幹事会が開かれますが、どのような内容を協議するのか、大臣として今回の幹事会での協議に、どのようなことを期待するのかということ、また費用分担をめぐる協議の今後のスケジュール感を含めて、お聞かせいただければと思います。
(大 臣)
 前回も少し触れましたが、今回は、これまでの課題を整理し、東京都の検討状況も含めて、お互い共有しましょうという会になるかと思います。それぞれの自治体で議会もありましたし、それを踏まえ、色々と御意見が出るのかなと思っております。3月31日を過ぎ、どうするのかということで、小池都知事が開催都市としての責任を重く受け止めて、費用分担に関する基本的な考え方を国と組織委員会にお示しになるということを表明されておりますので、私どもは受け止める用意をし、表明されるのを待ちたいと思います。
(記 者)
 今日、一部スポーツ紙に、オリンピック・パラリンピック後のカヌー・ボート会場の海の森の利用として、公営ギャンブルとする案が検討されているという報道がありましたが、そのことについてのお考えをお願いします。
(大 臣)
 全く耳に入っておりませんので、オリンピック・パラリンピックをまずきちんとやるということを、私の仕事としてしっかりやりたいと思います。
(記 者)
 今日の幹事会に関する話ですが、小池さんがどのようなお話をされるか分かりませんが、年度内といいながら、4月18日までかかったので、その遅れたことを大臣はどのように評価されて、その要因をどのようにお考えになっているかということが1点と、それに関し、基本的には都と組織委員会ということは、大臣はこれまでもお話しになっていますけれども、調整役の国として、これに至るまでどのような指導力を発揮されてきたのかということをお伺いしたいと思います。
(大 臣)
 地方自治体と国との関係はよく御承知だと思いますが、指導するような立場にはなく、お互い同じ地平の上で対話する立場にあるということは御理解頂きたいと思います。その上で、色々と話を詰めてみて、これまでの経緯はそれぞれの県で違うというのが、まず一つありました。そしてそれぞれの県同士も話してみると、こんなことが他の県であったのかというようなことがあり、少し丁寧に議論した方がいいなと、我々の感触でもありました。それぞれの県でそれぞれのやり方をそのまま貫きたいのか、横並びで同じようにいきたいのかというのも、その対話の中でだんだん見えてきたところでもあります。また一方で、東京都にとっても知らないことが、恐らくあったのだろうと理解しています。組織委員会の考え方については、現実的にもっと現場に引き戻し、現場レベルでこれが、フィージビリティー(実現の可能性)があるのかどうかを考えなければいけないようなプランが沢山あったので、地に足が着いた考え方をしようよと、我々の方で何度も何度も言って、関係自治体にも言って頂き、だんだんと現実的になってきたところであります。
札幌ドームをどのくらい使うかといったような話も、この中に含まれると思いますが、お互いに何が問題かということは一通り見えてきたので、それを一旦整理しましょうというのが今日の会合です。小池都知事もどこまで内容が分かっていて年度内とおっしゃったのか、私も分かりませんが、実際の議論のプロセスを見ていたら、関係自治体が「うん」と言える状況を作る努力は、やはりもう少し必要だなというのが実感です。
(記 者)
 山本地方創生担当大臣の文化財の観光案内の対応をめぐる「一番のがんは学芸員」という発言に関して、野党は追及する方針ですが、大臣の受け止めをお願いします。
(大 臣)
 色々な課題に直面していると、その課題に心が行き過ぎ、周りや全体が見えなくなってしまうことがあるかもしれません。これは自戒を込めて言いますが、誰がどんな尽力をし、今の状況がうまくいっているのか、全体がうまく回っているのは、たくさんの方の御尽力があってこそですので、そちらの方をまずよく見るということになっていくかなと思います。何事もそういう気持ちを持ち、気を付けていきたいなと思います。

以上