平成30年1月5日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 新年明けましておめでとうございます。旧年中は色々とお世話いただきましてありがとうございました。本年も何とぞよろしくお願いいたします。
 私からはまず2点申し上げます。今、閣議で了解いただいたところですが、明日6日から13日までブラジルとアルゼンチンに出張いたします。東京大会まで2年半となりました。この機会に関係者との会談、施設の視察などを通じ2020年東京大会に繋がる知見を得たいと思います。ブラジル、アルゼンチン両国を通じ、オリンピック・パラリンピック関係者の方々と会談をしながら、東京大会に向けた協力関係を作っていきたいと思います。リオデジャネイロでは、2016年リオ大会開催後のレガシーの現状がどうなっているか把握したいと思います。アルゼンチンでは、今年の10月にユースオリンピックが開催されますので、オリンピックに比べ規模が小さいとはいえ、その準備状況の把握をして参考になる部分については2020年大会の参考にしたいと思います。この出張で得られた知見を東京大会の準備、大会後を見据えたレガシーの創出に大いに生かしたいと思います。日程は後ほど貼り出し致します。
 そして、2つ目は復興「ありがとう」ホストタウンの第2次決定についてです。昨年10月以降の応募を踏まえ、第2次の復興「ありがとう」ホストタウンの決定をしました。1回目は11件でしたが、今回の追加案件は2件です。復興「ありがとう」ホストタウンを契機に、国際社会からの支援に対する感謝の思いを伝えたいという希望を持って応募していただきました。1件目は岩手県宮古市で、津波で全壊した運動公園陸上競技場の備品購入費用として、シンガポールの赤十字社から寄附金をいただき、昨年7月に再建した陸上競技場にシンガポールの小中学生や選手等を招いて交流会を実施するという計画です。そして宮城県亘理町ですが、こちらは子供たちのケアに当たる保育士延べ100人に対しセミナーを実施するなど、その後も長く支援いただいたイスラエルに感謝をし、関係者を地元に招待して復興状況の発信や交流会を行うといったことを実施したい、と聞いているところです。これで第1次と合わせ13件となり、関係各県等と連携し、手を挙げていただいた自治体にこれからもしっかりと支援させていただきたいと思います。事例の詳細等については事務方にお伺い下さい。私からは以上です。

2.質疑応答
(記 者)
 開催まで年が明けて2年半になりましたが、開催費用の問題ですとか、色々まだクリアしなければならない課題は幾つかあると思いますが、大臣としては今年、2018年にこういうものに取り組んでいきたいとか、そういう御自身の所感などはお持ちでしょうか。
(大 臣)
 私としては就任以来、2020年東京大会は招致の段階から復興オリンピック・復興パラリンピックということを言っておりましたので、これが単にタイトルに終わることなく中身のあるものにしたいということで色々と進めてきたところです。その一例として昨年11月から復興「ありがとう」ホストタウンを新規につくり、それまで被災市町村からホストタウンとして手を挙げていただく件数がほとんどないというのが現実でしたので、復興「ありがとう」ホストタウンを創設することにより、先程申し上げましたように13件手を挙げていただきました。こういったことも通じて、これからも復興オリンピック・パラリンピックということをしっかり形のあるものにしていきたいという抱負を持っております。もう一つは、これも就任以来常々言っておりますが、夏のパラリンピック競技大会が同一都市で2度開催されるのは東京が初めてですので、是非パラリンピックを成功させたい。パラリンピックが成功して初めて東京大会トータルして成功と言えるのではないかと思います。パラリンピックは認知度が国民の方々の中ではオリンピックに比べると低いというのが現実ですので、パラリンピックの魅力、すばらしさ、そういうものをこれからもよくPRし、国民の皆さんにもパラリンピックに大いに関心を寄せていただきたいと思います。そのこともまた一つ踏まえ2020年東京大会のレガシーとしてこの国の文化の中に共生社会をしっかりと植え付けていくということも大切なことだと認識しております。そういう抱負を持ってこの1年臨んでまいりたいと思います。
(記 者)
 この復興「ありがとう」ホストタウンですが、13件応募がありましたが、まだ少ないのかなというような見方もあるかと思いますが、なかなか復興に取り組んでいる状況として、またこういう国際交流にまた力を注ぐというのも大変な部分もあるかと思いますが、大臣としてはこの13件は順調な数字だと思われていますでしょうか。
(大 臣)
 御指摘のとおり被災した市町村にとっては一応平成32年度が国の定めた復興期間ですから、それに向けて今全力投球ということで、職員も人手も足りないということで他の自治体から職員を派遣してもらっているという現状の中で、なかなかホストタウンまで手が回らないという声も聞いております。我々事務局としても全力で今サポートをして、手を挙げてくださったところにはフォローし、応援しておりますが、基本的に言えばこれはこちらからお願いしてというよりも自主的な取組ですので、数について多い少ないということよりもこれからはその中身について大いに我々もサポートして、形だけ件数だけが増えていかないよう、充実した復興「ありがとう」ホストタウンになるように努力したいと思います。
(記 者)
 東京大会に向けた調整会議の関係でお伺いします。年末の森会長と小池都知事との会談で、今年の早い段階で調整会議を開催しようという方針で一致していました。この会議の現在の調整の状況と、もし開くのであれば大臣としては具体的にどのような議題をここで上げる必要があると考えているかその点をお願いします。
(大 臣)
 12月26日に森組織委員会会長と小池東京都知事が会談した際にこのお話が出たということは承知しております。日程、議題については、今事務方で調整しているということですので、それに任せたいと思います。今までの調整会議で色々議論していた経緯もありますので、それをまたおさらいしながら議題というものが出てくると思いますので事務方の調整に任せております。

以上