平成30年8月15日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 おはようございます。
 冒頭、出張の件につきまして、2件発言させていただきます。
 今週末に、釜石市に出張をいたします。2019年ラグビーワールドカップの試合会場になっております釜石鵜住居復興スタジアムが8月19日に竣工をすることになりまして、それに合わせてオープニングイベントが行われますので、それに出席をしてまいります。
 オリパラ大臣に就任したときに、安倍総理から指示書が与えられたわけですけれども、その中では2019年ラグビーワールドカップについても、2020年に関係があるので、関係大臣と連携してその準備を進めるようにという指示を頂いたところでございます。
 そういう中で、私も就任直後、まだスタジアムがほとんど形を成していない段階のところに視察をさせていただきましたが、それから1年経ってようやく竣工ということで、これまでのスタジアム建設に関わってこられた関係皆様方に心から敬意を表したいと、こういうふうに思っております。
 2019年ラグビーワールドカップ、これはアジアで初めて開催される、そして、ラグビー伝統国以外で初めて開催されるという、大変意義もある大会でございますし、復興オリンピック・パラリンピックと位置付けられております2020年東京大会と同様に、多くの国々から支援を頂いて、復興がここまで進んだという姿を世界に発信する絶好の機会だと、そう思いますので、是非成功させたいと思いますし、この大会の熱戦が被災地である釜石で開催されるということは、被災者の皆さんに勇気を与え、更なる復興の後押しになろうと思っております。
 今後とも2019年ラグビーワールドカップを成功に導くために、私自身全力で取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っております。
 2点目は、ドイツへの出張でありまして、8月20日から24日までドイツを訪問する予定でございます。
 2020年東京大会、かねてより私はパラリンピック、これは極めて大切であると、パラリンピックの成功をして、初めてトータルとしての2020年大会は成功するということを言ってまいりましたが、今回のドイツ出張では主にパラリンピックのことについて、知見を広めてまいりたいと思っております。
 ハンブルグにおいて、車いすバスケットボール世界選手権が行われます。この車いすバスケットボール世界選手権は、パラリンピックに次ぐパラスポーツの最大のイベントであると、こういうふうに言われておりますので、その試合を視察するとともに、世界車いすバスケットボール連盟によりますフォーラムに出席をいたしまして、スピーチを行ってまいりたいと、こういうふうに思っております。
 これもラグビーワールドカップと同様に、2020年東京大会を機に、あの東日本大震災の際、国際社会から大きな支援を頂いたと、その支援の下で復興がここまで進んだという姿を感謝の気持ちを持って発信してまいりたいと、こういうふうに思っております。
 また、ハンブルグではそのほか、国際パラリンピック委員会関係者、それから、国際車いすバスケットボール連盟関係者との意見交換を行います。また、フランクフルトにありますドイツオリンピックスポーツ連盟を訪問するほか、ハンブルグでもスポーツ関連施設を訪問して、東京大会に向けて国際スポーツ関係団体や、ドイツとの協力関係を強化してまいりたいと思います。
 日程につきましては、後ほど貼り出しをさせていただきたいと思っております。
 私からは以上です。

2.質疑応答
(記 者)
 今回、ドイツへの出張ということですが、フォーラムにおけるスピーチでは、どのようなメッセージを発信するお考えでしょうか。
(大 臣)
 今回のスピーチは、パラスポーツについての私の思いや、かねてから申し上げていますように、パラリンピックの成功なくして、トータルとしての東京大会の成功はないという考えをまずお伝えしたいと、こういうふうに思います。
 もう一つは、東京大会のレガシーでありますが、東京大会を契機として、共生社会の実現をすると。そのための努力をしているわけでありますけれども、その取組についても強くアピールをしてまいりたいと思っております。
 繰り返しになりますが、2020年大会は復興オリンピック、復興パラリンピックということでありますので、あの大震災のときに国際社会から頂いた支援に感謝の気持ちを込めて、復興した姿を世界に発信していくんだと、そういう我々の基本的な思いも併せてお伝えをしたいと、そういうふうに思っています。
(記 者)
 すみません、もう1問お願いします。
 サマータイムについてお聞きします。先週、安倍総理の方から自民党内での検討が指示をされました。具体的に検討がされていると思うんですけれども、大臣としてはどのような議論が行われることを期待されていますでしょうか。
(大 臣)
 これからの取組方について、まずは自民党内で議論をするということで、まずは政調の正式な組織を作るのではなしに、議連ということで幅広く議論したいということを聞いております。
 そこまで承知をしておりまして、その後の動きはちょっとお盆に挟まってしまいましたので、具体的にはまだ動きがないと、こういうふうに承知をしております。
 プラスの面を言う方、それから、マイナスの面を言う方、いろいろございますので、是非そういうことがしっかりと議論されて、国民の皆様にも、どういう問題点があって、どういうようなことで進めようとしているのか、どうしようとしているのか、そういうことがオープンに分かるように、透明性をもって、国民の皆さんにも党内議論、議連の議論がよく理解してもらえるようになることを期待しております。
(記 者)
 先ほどの質問とも少しかぶるところはあるんですけれども、来週にはパラリンピック大会の開幕まであと2年となります。現状のパラリンピック大会に向けた大臣が考えられる課題と、国としてそれをどういうふうに支援していけるかについて、お願いいたします。
(大 臣)
 やはり率直に言って、オリンピックに寄せられる国民の皆さんの関心度に比べれば、パラリンピックに寄せられる関心度というのはまだ低いと思います。
 しかし、この間いろいろなイベントでパラリンピック競技を実際に見てもらう、それから、いろんなイベントの際にパラスポーツを体験してもらうと、そういうような地道な努力もいろいろ関係方面していただきまして、徐々にパラリンピックに対する理解も広がっていると思います。
 それと、大きく前進したなと思いますのは、3月に平昌で冬季のパラリンピック競技大会があって、あのときはソチ大会に比べて倍の時間、放送をしてくれましたし、しかも、時差がないものですから、ライブ放送もあったりして、実際、テレビを見て、冬の競技大会ではありますけれども、多くの国民の皆さんがオリンピックと同様に日本代表選手に応援をすると、随分盛り上がったと思います。
 こうした流れを是非更に加速させて、パラリンピックに対するその関心を高めて、2020年パラリンピックの成功に結び付けていければと思います。
(記 者)
 よく言われているのが、やっぱり障害者に対する暑さ対策であったりとか、あと、バリアフリーの問題についてもまだ課題が残っているのではないかということがありますけど、その辺についてはいかがお考えでしょうか。
(大 臣)
 暑さ対策は確かに大切だと思います。一般のオリンピックの選手、それから、観客の皆さんもそうでありますが、特に、障害をお持ちの方で、障害の種類によってはうまく暑さ対策が体の機能として難しいという方がおられると思います。
 そういう方々に対して、十分なる情報提供、インフォメーションをしっかりするとか、更にはハード面でも具体的な暑さ対策、ミストをやるとか、屋内であれば冷房も使えると思います。そういうことをしながら暑さ対策にはしっかりやってまいりたいと思います。
 バリアフリーについては、先ほど申し上げましたとおり、2020年大会一番のレガシーは、共生社会を創っていこうと。これはハード面で言えば、やっぱりユニバーサルデザインでバリアフリー化を図っていくということは大切であります。
 これについては、行動計画というものを既に作っていますが、これについては、その計画を作る段階から障害者の方にもメンバーになっていただいて、障害者の皆さんの視線で、常に日々考えていることで、こういうところがもっと改善しなくちゃいけないとか、そういうようなこともしっかりと折り込んでいると思っておりますので、この計画に基づいてやっていきたいと思います。
 国交省も真剣に取り組んでいただいていますし、様々な設計基準の見直しというものも、これも今進んでおります。そういうことを通じてバリアフリー化、しっかり進めたいと思います。
 
 以上