平成30年10月5日


就任会見


1.冒頭発言
 特に今日は私の方からお話はありませんので、御質問がありましたら。
 

2.質疑応答
(記 者)
 昨日、会計検査院が、大会関連予算のことに関しまして、実態が不透明、全体像を示すようにと、そういったことなどを求める報告書を出しました。これについて、大臣の所感をお願いします。
(大 臣)
 昨年末に組織委員会が公表した、東京大会の開催経費の合計は1兆3,500億円でありました。そのうち国の費用負担は1,500億円とされております。政府の方では平成28年度以降、日本選手の競技力向上事業など東京大会に直接資する事業をオリパラ関連予算として公表してまいりました。
 検査院が指摘する8,000億には、大会開催の有無にかかわらず各省庁が行っている本来業務に要する経費が広く含まれています。一方、国民に対して経費の全体像を丁寧に説明するという観点は大切であると考えております。検査院の指摘を受けて更なる工夫を行うよう、まずは事務局において検討してまいりたいと思っております。
(記 者)
 今の件に関連します。今後、事務局で工夫ということですけども、具体的にいつ頃をめどに、どんな形で結果を出したいと大臣としてお考えでしょうか。
(大 臣)
 昨日出てきたばかりなので、詳しく事務局内で検討していないので、もうちょっとこれは時間を頂きたいと思います。
(記 者)
 ちょっと話題変わるんですが、今、ブエノスアイレスのIOC理事会では、2026年の冬季五輪招致の、次のステージに進む算定が行われています。札幌市は既に、地震への対応を理由に2030年に目標を変更したんですけれども、大臣が指名される直前の話であるんですが、どのように受け止めていらっしゃるのか教えてください。
(大 臣)
 北海道の方は、議員の方も希望している方もいらっしゃるとは思いますが、知事の方も検討すると、検討したいというところまでで、それ以上は聞いておりません。
(記 者)
 大会経費のことに戻るんですけれども、様々な工夫を行うように事務局で検討するというのは、今までの公表の仕方を見直すということで検討する、そういう意味でしょうか。
(大 臣)
 ありとあらゆることを想定して検討したいと思います。
(記 者)
 今の件に関連しまして、政府はこれまでコンパクト五輪を掲げて招致活動のときから進めてまいりましたが、関係費用を入れると3兆円超えるという指摘もございますが、この矛盾について、率直に大臣はどのようにお考えでしょうか。
(大 臣)
 まだ3兆円かかると言われていましても、その3兆円の中身もまだ十分検討されていないし、どの程度差があるかという正確なものも、今の段階でお答えするような状況じゃないということだけ述べさせていただきたいと思います。
(記 者)
 一部報道で、臨時国会で審議予定のサイバーセキュリティ基本法の改正案について、これまでオリパラ担当大臣が担当していたものを変更するという報道があるんですけども、この関係で、事実関係は如何ですか。
(大 臣)
 記事については承知しておるんですが、サイバーセキュリティ基本法につきましては、複雑化・巧妙化するサイバー攻撃による被害の拡大を防ぐために、攻撃手法や対策情報等、機微な情報を迅速に共有できるような官民の多様な主体から構成される協議会を組織する等の措置を講ずるために、改正案をさきの通常国会に提出し、継続審議となっているところでございます。
 2020年オリンピック・パラリンピック東京大会に万全を期す観点からも、本法案は極めて重要な法案だと思っております。早期成立に向けて、政府一体となって全力を尽くしていきたいと思っております。
 担当大臣の件に関しては、私から申し上げることはありません。
(記 者)
 大会経費のことなんですけれども、会計検査院の指摘では、オリパラに関係が薄いものとそうでないもの、濃いものというような指摘もありましたけれども、そういう精査をこちらの事務局の方でやられるというお考えはおありでしょうか。
(大 臣)
 はい。そういうことも含めて検討していきたいと思っております。まだまだその中身についても、先程お話ししたように十分目を通していないので、それからこちらで十分検討していきたいと思います。ありとあらゆることを検討していく、我々の部門に関するものについてはしっかりと検討していきたいと思います。
(記 者)
 サイバーセキュリティ法案の確認ですけれども、担当大臣については申し上げることはないということでしたが、これ、櫻田大臣が御担当ということですか。
(大 臣)
 私が担当であります。
(記 者)
 復興五輪についてちょっと1点お伺いします。大臣就任後に、復興をなし遂げつつある姿を発信すると述べられておりました。その福島を中心にいまだに自宅に帰れない方ですとか、生活再建の見通しが立たない方々もおりますけども、そのような中で、大臣、どのような点を持ってなし遂げつつあるとお考えでしょうか。その点をお願いします。
(大 臣)
 東日本大震災については、多くの国や地域から温かい御支援を頂いているところでございますが、こうした国や地域に感謝する意味を持ちまして、復興をなし遂げつつある姿を是非見ていただきたいという考えを持っておりますし、岩手、宮城、福島の3県を対象に、復興ありがとうホストタウンを展開しているところでございます。引き続き、登録の受付等もしっかり受けて、ありがとうのメッセージを、各自治体が復興した姿を世界に発信できるよう、それらの自治体をサポートしていきたいと考えております。
(記 者)
 関連で、今もなし遂げつつあるということを申し上げられておりましたけれども、これらの自宅に帰れない方々や、生活再建の見通しが立たない方々に対しては、その政策をどのように理解を求めていくつものでしょうか。
(大 臣)
 今までやってきた政策を、もっと丁寧に力強くやっていく、進めていくということに尽きると思います。新たにまた何かをやるとかそういうことではなくて、とにかく決まっていることについてしっかりと取り組んでいきたいと思っています。
(記 者)
 被災者の間からは、これまでも復興、東京オリンピックによって復興が終わったことにされてしまうという危惧も被災者の間から上がっていますけれども、今決まっていることをやっていくということですけれども、そこの点についてはどうお考えでしょうか。
(大 臣)
 復興はオリンピック終わったからそれで終わるとかそういうものではないと思います。国の責任に関することについては、最後まで取り組むということだと思います。それで、オリンピックでもやはり福島を起点にいろいろ進路についても十分、復興オリンピックと言われるように力を入れており、福島についても重点的に復興とオリンピックと絡めていきたいと思っています。
(記 者)
 また、オリパラ関連の予算のことなんですけど、あと確認なんですけど、オリパラ関連予算に関して、国に関わるものについては大臣のもとで責任を持って整理してまとめるということでよろしいでしょうか。
(大 臣)
 はい。
(記 者)
 大会の開催経費について、ちょっと細かい点で恐縮なんですが、会計検査院の説明によると、2017年度に総務省が大会の開催日を想定したサイバーセキュリティの演習のビデオを、大会組織委員会の職員らも含めて実施する事業を2017年度に実施しているんですが、これは今まで大会の関連経費としては扱われていなかったようなんですけれども、そういうふうに関連経費としなかった理由というのは、どういうところにあったんでしょうか。
(大 臣)
 その件も、まだ検査院の報告書が国会に提出したばかりだということを先程もお話しさせていただきましたが、まず、その内容をしっかりと精査してやりたいと思います。私の方で分からない部分は、事務局がもっと詳しく知っていると思いますので、検討内容等そちらに直接訪ねてもらっても結構です。
(記 者)
 復興五輪に戻ってしまうんですけれども、大臣は文部科学副大臣時代の2013年ですけれども、東京電力福島第一原子力発電所の発生した放射性物質を含むごみ焼却灰などの廃棄処理について、原発事故で住めなくなった福島の東電の設備に置けばいいという趣旨の御発言をされております。この発言の趣旨、意図について改めて御説明をお願いできますでしょうか。
(大 臣)
 放射性物質を含む焼却灰は、放射性物質汚染対処特別措置法に基づいて、排出された都道府県内で処理するということになっておりますので、私もこの法律に沿った対応が必要だと思っております。その線で進めていただければと思っています。
(記 者)
 当時、政府の掲げる、被災地に寄り添うとかですとか復興五輪という政府の方針と矛盾する御発言だという指摘も当時、新聞各紙で上がっておりましたけれども、大臣、今回オリンピック担当大臣になられて、今後被災者とどのように、その発言を踏まえてやるおつもりでしょうか。
(大 臣)
 そういう誤解されるような発言があったか、あったとすれば、私の不徳の致すところでありますが、今、内閣の一員として復興五輪ということで一生懸命、内閣の政策に忠実に実行しようとしている最中でありますので、過去の誤解されやすい部分があったとしたら、申し訳ないと思っています。
 
 以上