令和元年8月27日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 私から3点、冒頭に発言をさせていただきます。8月18日から23日まで、パラオ、ミクロネシア連邦、グアムを訪問してまいりました。我が国との歴史的関係が深いパラオ、ミクロネシア連邦、グアムを訪問し、パラオのレメンゲサウ大統領を始めとした要人の方にお会いをし、東京大会に向けての協力関係の一層の強化について確認を致しました。また、東京大会後を射程に入れた末永い交流の礎づくりのため、太平洋島嶼国・地域から懸け橋となる若者を招聘し、ホストタウンとの間で文化や経済などの様々な分野における交流を図る、仮称でありますが、太平洋島嶼国・地域ホストタウン青年プロジェクトを提言してまいりました。また、パラオにつきましては、ホストタウンであります茨城県の常陸大宮市、宮城県の蔵王町、ミクロネシア連邦におきましては、ホストタウン登録の予定をしております島根県の海士町の市長さん、町長さん、そして担当者とともに、現地の小学校や高校における交流事業に参加してまいりました。グアムでは、グアムのホストタウンであります福岡県のみやま市、柳川市、みやこ町、築上町の中学生がテレビ会議システムを利用して、グアムの中学生と遠隔で交流する現場を訪問いたしました。私も授業の様子を見学を致しましたが、グアム側では5Gが用いられていたこともありまして、大画面で非常に臨場感があり、双方のやり取りも大変スムーズでした。ホストタウンを通じた交流としては、選手関係者を迎える以外にも、今回のように日本から出向いて交流したり、さらにはこうした通信を活用した交流も有効なのだなと、そのことを感じました。今回の訪問を通じて確認できた協力関係をベースにして、引き続き大会本番に向けて、しっかりと準備を進めていきたいと思います。大会が日本全体の祭典となるように、一層の機運醸成に向けた取組を着実に進めてまいります。さらに、今回の出張で現地において関係地方自治体の皆さんとともに参加したホストタウン事業を含め、大会後のレガシーを見据えた施策の推進にも積極的に取り組んでまいります。続いて、2点目であります。本日、港区にある八芳園におきまして、2020ホストタウン・ハウスショールームが開催されます。私も記者発表会に出席をして、御挨拶をさせていただく予定であります。2020ホストタウン・ハウスショールームは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会期間中、武蔵野大学有明キャンパスに設置される2020ホストタウン・ハウスのプレイベントであります。2020ホストタウン・ハウスのモデルルームや、復興ありがとうホストタウンやホストタウンの賛助会員企業のブースなどが出展され、自治体関係者を中心に300名を超える参加が予定されています。詳細につきましては、事務方にお尋ねをいただきたいと思います。最後に3点目でありますけれども、8月28日から第7回アフリカ開発会議が横浜で開催されることに伴い、私どもも様々なサイドイベントを企画し、アフリカ諸国を相手国としたホストタウンに参加いただく予定です。8月29日に開催予定のアフリカホストタウン出張座談会には私も出席し、ホストタウンの市長の皆様と、これまでの取組や今後の交流の見通し、地域にとってのレガシーなどについて、皆様と意見交換をする予定であります。この機会に、国民の皆様に、アフリカと交流する自治体の皆さんの思いや、具体的にどのような交流を行っているのかを知っていただければと思います。座談会の詳細やそのほかのサイドイベントについては、事務方にお尋ねをいただきたいと思います。私からは以上であります。

2.質疑応答
(記 者)
 首都高速の渋滞対策について、料金1,000円上乗せということの結果が出ましたが、大臣の受け止めを教えてください。
(大 臣)
 このことにつきましては、オリパラ期間中、首都高の流動確保を図るために、今年の2月に都、それから組織委員会から政府に対して、首都高の追加対策について検討の協力要請がなされていたところであります。これを受けまして、内閣官房、警察庁及び国土交通省において、先月の交通対策の試行結果等を踏まえまして、首都高の追加対策に関する検討結果を技術的に取りまとめ、昨日、都、組織委員会の交通輸送技術検討会で、政府の方から報告をさせていただき、議論されたところであります。昨日の議論を踏まえ、都、組織委員会において、追加対策が策定され、本日の輸送連絡調整会議で提示されるものと考えております。いずれにいたしましても、政府としては引き続き、都、組織委員会と連携をして、働きかけによる交通需要マネジメントや交通規制を含めまして、総合的に対策の検討を深めて、円滑な大会輸送の実現と、そして経済活動、市民活動との共存、これを図ってまいりたいと思っています。
(記 者)
 大会の公式映画についてお伺いしたいんですが、今オリンピックについては公式映画の計画が進んでいるんですけれども、パラリンピックについてはまだ計画がないというふうに聞いております。パラリンピックでも公式映画をつくってほしいという声がありますけれども、どのようにお考えでしょうか。それから、オリンピックとパラリンピック一体となった映画をつくってほしいという声もあるんですが、御所見を伺えればと思います。
(大 臣)
 今のところ、東京パラリンピック競技大会の記録映画の取扱いについては、組織委員会おきまして、何らかの形でつくることを検討していると、そこまでは聞いておりますが、それから先の具体的なことについては承知をいたしていません。今検討されているところではないかとそういうふうに思っています。
(記 者)
 先日、組織委の団長会議の場で、韓国側から福島県産食材の安全性に関して改めて質問があったというふうにお聞きしているところですけれども、大臣、被災地食材の利用の推進、これまで進めてこられたと思うんですけれども、改めてこれに対しての受け止めをお願いします。
(大 臣)
 基本的には丁寧な説明が必要だと、こういうふうに思っております。先週開催されました選手団長セミナーの会議中には、韓国の出席者から、福島県産の食材の安全性について質問がなされたわけであります。これについては、組織委員会から科学的根拠に基づく検査等によって安全性は確保されている旨の回答がなされ、特に、これに関連して他の国からの出席者からは質問はなかったと、こういうふうに聞いておりますが、いずれにいたしましても、冒頭申し上げましたとおり、丁寧に、また科学的根拠を持って、きちんと説明をして納得してもらう、そういうことが重要だと思います。
(記 者)
 韓国と日本が今ですと、かなり関係悪化が進んでいるわけですけれども、五輪に与える影響については大臣はどう受け止められていますか。
(大 臣)
 オリンピックに参加するとかそういう話も含めて、やはりこういう状況ですから、市井の人の中にはそういうことを言及する人がいるということは、報道について知ってございますが、韓国のオリンピックに係る責任のある立場の方が、こうした参加のことについて何か発言をしているということは承知しておりません。我々としては、今までどおりIOCに加盟する全ての国、地域の参加というものは歓迎をするところでありまして、そうした参加する選手が最高のパフォーマンスを発揮できるような環境づくりに全力で努めていく、そういう従来からの考えには何ら変わりありません。
            
 以上