令和元年10月18日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 おはようございます。本日午後、第6回2020交通輸送円滑化推進会議を開催し、私も冒頭出席を致します。会議においては、この夏の交通対策の試行結果を踏まえて、経済界の皆様に対して働きかけによる交通量削減の深掘りについて、お願いをすることとしております。また、試行においては物流対策の強化の必要性が確認されたことから、国土交通省を始めとする関係省庁から、荷主と物流事業者が連携した対策の強化について、説明を頂く予定であります。来年の本番に向けて、大会組織委員会、東京都と連携をして、交通量削減に向けた取組を強化できるよう、全で力を取り組んでまいります。また、明日19日ですけれども、札幌市で開催されます北海道さっぽろスポーツフェスティバルに出席をして、オープニングセレモニーやトークショーに参加をしてまいります。北海道、札幌で今後のスポーツの機運醸成の一環として行われるものでございますが、来年の2020年東京大会に向けて私自身も、その機運醸成に一役を担ってまいりたいというふうに思っております。また、明後日20日は、福岡県飯塚市で開催されます共生社会ホストタウンサミットin飯塚に出席を致します。共生社会ホストタウンの自治体が一堂に会するサミットで、共生社会の実現に向けた取組の発信や、自治体間の情報交換の大変貴重な機会となります。東京大会のレガシーとしての共生社会が全国各地で定着するよう、全力を尽くしてまいります。私からは以上です。

2.質疑応答
(記 者)
 IOCがですね、東京オリンピックのマラソン・競歩会場を、札幌開催を提案したことを受けて、昨日、組織委員会の森会長がですね、「やむを得ない」と述べるなど、会場変更に向けて一気に加速していくような流れになりました。一方で、東京都の小池都知事は、「あまりにも唐突である」と不快感を示されるなどですね、今後、東京都と組織委、調整難航も予想されます。これについて大臣の御所感とですね、行政として今後どのような役割を果たしていきたいかということを、お伺いできればと思います。よろしくお願いします。
(大 臣)
 はい、IOCそして国際陸上競技連盟、そして組織委員会と東京都、これからそういった中で今月の30日ですね、東京で調整委員会が開かれて、IOCからの提案について協議をされていくということですけれども、どういうような経緯で開催場所が決まっていくかということを、しっかりと注視しながら、決まったことに関しては政府を挙げて全力でサポートをさせていただくという方向になると思います。
(記 者)
 先程のマラソンの札幌開催の案についてなんですが、正式な決定というのはこれからかもしれないんですけど、仮に決まった場合にですね、追加的に恐らく費用が発生すると思うんですけれども、この費用負担の在り方について、大臣、現時点でどのようなお考えをお持ちかお聞きしたいんですけれども。
(大 臣)
 IOCそして組織委員会、東京都の検討をどのようにしていくかということを、しっかりと注視していきながら、その中で決定されていくことに対して、政府がどのような形で支援をしていくかということは、今後の状況を見ながらであると思います。
(記 者)
 関連してなんですけれども、暑さ対策という意味では、東北にも避暑地とされるところがございまして、復興五輪の理念からは、岩手、宮城、福島での開催というのが、理念に沿うのではないかと思うんですけれども、大臣のお考えをお願いいたします。
(大 臣)
 はい、暑さ対策という観点から考えていくと、そういった発想といいますか、提案も是非したらどうかというような声があるということも聞いていますけれども、これはIOCがどのように考え提案をしていくかということでありますので、政府から提案をするということにはならないんだろうと思います。
(記 者)
 もし札幌開催になった場合に、警備は一からまた体制などをつくる必要があると思うんですけれども、そうなった場合にどのように臨まれるか教えてください。
(大 臣)
 はい、仮にというようなことでの発言は差し控えさせていただきたいというふうに思いますけれども、IOCバッハ会長、コーツ委員長の発言も見させていただきまして、北海道マラソン等々での実績というものも踏まえての札幌開催への提案だということは承知しておりますので、今までの実績を踏まえた中で、それを一つの基礎としてやっていくということになるのかなと思います。
(記 者)
 今のマラソン関連なんですけれども、昨日、小池都知事が、北方領土でやったらどうかという発言があったんですけれども、それについては、北海道を地元とされる議員として、また、五輪相としてどういうふうに受け止めてらっしゃるか、伺いたいんですけれども。
(大 臣)
 そのことに関しては、私からは何も申すことはないと思います。
(記 者)
 マラソンの同じ関連なんですけれども、東京開催に向けて準備してきた選手や関係者も多く、実際に多くて、選手の間にも、その札幌への変更について疑問、否定的な意見も述べてる方もいらっしゃるんですけれども、暑さを考慮したとはいえ、アスリートファーストの観点から今回の変更というのは、望ましい形なのか、その辺りのちょっと御見解をお伺いしたいんですけれども。
(大 臣)
 IOCは、やはりアスリートファーストということで今までも取り組まれてきてたと思います。そういう中でIOCが、アスリートの気持ちも含めながらしっかりと理解をしていることであるんですけど、それも踏まえて、会場を変更せざるを得ないんではないかと提案をするということに、踏み切ったことは、非常に今回のドーハの世界陸上の状況が、心を動かしたんではないかなと私自身受け止めました。やはり元アスリートという立場からしますと、どういう結果になっても、それは受け止めなければいけないんだとは理解しますけれども、長年にわたってアスリートが、映像を自分でつくるわけですね。このコースを走っていくためにどのような状況で、この地点に来るとここでスパートを掛けるですとか、あらゆる状況をシミュレーションしながら、どこに行っても東京で決まろうとしているそのコースをイメージしながら、トレーニングをしてきていたと私は思いますので、それをまた直ぐに変更しなければいけないということにおいての戸惑いは、これは誰もがあると思います。そのことを踏まえながら、今後決定をされていく過程も含めながら受け止めて、しっかりと気持ちをですね、切り替えて臨んでいっていただくことになるのかなと思います。ただ、その中でやはりアスリートが、変更するということに関してもしっかりと説明を、納得のいく説明をしていただく中で、選手たちがよりいいメンタルを持って、東京大会に臨んでいけるようにしていただくということが、今後、調整委員会でも重要な一つの議論であって、それがテーマとなっていくんではないかな思いました。
(記 者)
 アスリートファーストの一方で、チケットを当選した国民の皆さんには随分戸惑いが広がってると思うんですが、そちらへの対応はいかがお考えでしょうか。
(大 臣)
 そうですね。チケットの抽選に当たるといいますか、非常に倍率も高いですし、このマラソンだけは確保することができたという方のコメントも、見させていただいたんですけれども、非常に残念な気持ちも十分分かります。その中で、そういった方々への配慮をどのようにするかということも、これから調整委員会で議論をされていくと思いますので、アスリートファーストというのと同時に、見ていただく方への配慮というものも、オリンピック・パラリンピックにとって重要なテーマでありますので、アスリートファースト、そして見ていただく観客の皆さんファーストということで、どこにどういうふうになってもやはり皆さんが納得をして、そして、また心を一つに東京大会に向かっていこうという機運の醸成に、また努めていかなければいけないなと思ってます。
(記 者)
 今後、ほかの競技の開催地変更の検討などについてはどんな雰囲気か、もし見通しや考えがありましたら。
(大 臣)
 この提案によって、ほかの競技はどうなんだろうかということが、多分ですけれども、調整委員会で意見が出てくるんではないかと思います。その意見が出てきたときにどのように対応していくのかということも、これはIOCそして組織委員会、東京都で、そして、それぞれの関連する団体等との協議の中で決められていくと思いますので、そういったこともしっかりと注視しながら、今後の状況をしっかりと、それぞれの連携強化を図って取り組んでいくことにしていきたいと思います。
(記 者)
 今回もし札幌で開催というふうになると、今後、札幌が目指しているオリンピック招致への影響というのは、何かあるとお考えですか。
(大 臣)
 それは今後、札幌で実際にサッカーの予選はもう決まってますけれども、マラソンそして競歩ということで開催地が札幌に決定をしていくようであれば、札幌市 さんとしては、2030年に招致活動に向かって全力を尽くしていくという思いになるのは、当然のことかなと思います。
        
 以上