令和2年1月21日


閣議後定例記者会見


質疑応答
(記 者)
 三菱電機が大規模なサイバー攻撃で個人情報や企業秘密が流出した可能性があると発表しました。事案の把握状況や受け止め、それから改めてオリパラに向けてのサイバー対策についてお聞かせください。
(大 臣)
 先日、三菱電機株式会社に対する不正アクセスについて報告を受けておりまして、概要は承知を致しております。やはり、こういったことが、これからオリンピック・パラリンピックが間近に迫っている中で、あってはならないことですし、また、あってもしっかりとした対応をしていかなければいけないと改めて感じました。今回は防衛装備品あるいは電力関係などの機微情報の流出がないということは確認済みではあるんですけれども、三菱電機として、原因究明等の対応を行っていると聞いておりますので、引き続き政府としては、経産省やNISCを中心にして、注視をしていきたいと思います。その中で、もうあと半年と迫ってまいりましたので、改めて情報の共有や事案発生時の対処の支援調整というものを行うサイバーセキュリティ対処調整センターにおいて、しっかりとした対応をしていく。あるいは、いつどのような状況になったかということを把握し、情報共有をしながら、こちら側からしっかりと支援ができるような形も改めて強化をしていかなければいけないとも感じております。関係機関とより緊密に連携をして、必要な対策を講じていきたいと考えております。
(記 者)
 事案について把握をしたのはいつだったでしょうか。
(大 臣)
 発表されてからです。
(記 者)
 今の質問に関連してなんですけど、今後、支援していくということを大臣おっしゃっていましたけれども、これはNISCが大会期間中も、ある種の司令塔となって動くという、そういう理解でよろしいでしょうか。
(大 臣)
 これはやはり東京都、そして組織委員会、そして政府側としっかりと連携を行っております。また昨年もですけれども、ずっと演習も行ってきました。重要インフラのところだけではなくて、やはり大会関係に関するそういった企業等にも、しっかりと日頃からの連携が必要でありますので、どのような状況になったかということを、しっかりと情報共有して、そのときにこういう対応をするべきである、こうしなければいけないということは、経産省やあるいはNISCを中心として、しっかりとした体制というのは必要であるということであります。
(記 者)
 話は変わるんですけれども、女性専用車両と痴漢対策についてお尋ねいたします。今月に入りまして、テレビの番組で女性専用車両は電車内に男性の視点がないから風紀が乱れているというような内容のニュースが流れまして、痴漢対策で利用されている女性たちが利用しづらくなるようなニュースは流すべきではないのではないかという指摘が上がっています。一方で、女性専用車両は導入当初から男性差別ではないかという意見もありますけれども、大臣は女性に対するあらゆる暴力の根絶に力を注いでいらっしゃいますけれども、女性専用車両を利用されることはございますでしょうか。また、女性専用車両についてはどのような意識を持っていらっしゃいますでしょうか。
(大 臣)
 それぞれの視点から不十分であるところ、また十分な対応をされているところというのはあると思うんですけれども、そういったそれぞれの思いや価値観の中で報道がなされるということにおいて、利用されている方の心の部分において、御負担が掛かるようなことがあってはならないなとは報道ベースを見て、私自身が感じていることでありました。ただ、やはり、あらゆるケースがありますので、女性専用の車両があって安心して通勤や通学ができるという方たちがやはり多いということで、そういったものが設置をされていると思いますので、それぞれのやはり状況の中で使用されていくということが安心・安全ということにつながっていくんではないかなと思っております。私も一度、かなり前ですけれども、そういうケースを始めたというときに乗車した経験はあります。そのときには、試乗というような形だったと記憶しておりますけれども、やはり安心して電車に乗りたいという方たちにおいては、非常にいいものではないかなとそのときは感じました。
(記 者)
 先程、新型コロナウイルスに関する関係閣僚会議に出席されたかと思うんですけども、その受け止めと、オリパラに向けて、その感染症対策ということで改めてお考えを伺えますか。
(大 臣)
 今日、ちょうど今朝、官邸におきまして、新型コロナウイルスに関連した感染症対策の対応ということで会議が行われました。もう御存じかと思いますけれども、水際対策を徹底するということ。そして、適切に国立感染症研究所での検査をする仕組みを着実に運用するということ。感染者の濃厚接触者の把握を徹底するということ。そして、三つ目としましては、世界保健機関(WHO)、諸外国の対応状況等に関する情報収集を最大限努力をしていくということ。そして、引き続き、迅速かつ適切な情報提供を行い、安心・安全の確保に努めるということで、もう一つは感染者の個人情報の取扱いには十分これは気を付けていかなければいけないということが、特に四つの決定をしたということでありますけれども、今後、オリンピック・パラリンピックに向けては、4,000万人のインバウンドが予想されていく中で、大会に出場する選手ですとか、あるいは観客の方も含めて、しっかりとした対応をしていかなければいけないと思いますので、各省庁、東京都、そして組織委員会の参画する2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた感染症対策に関する関係省庁等連絡会議がありますので、そういったところとも合わせて、風疹・麻疹の対策も引き続きしっかりとやっていく中で、水際対策も含め、徹底した感染症対策というものの取組に全力を挙げていきたいと思います。もう一つ、私が非常にこういった問題にすごく気になっていることは、前回リオのオリンピック・パラリンピックで団長を務めさせていただいたんですけれども、しっかりとした情報というものが共有されたり、提供がされなかったりすると。ここに問合せをするとこういう問題、こちらに問合せをすると違った情報ということは、選手団が非常に戸惑ったという経験があります。どのところにしっかりとした情報が共有されて、そしてどのような対策をしていくことが必要なのかということ、こういったものをしっかりとまとめていく必要が今後あるんではないかと改めて感じました。
                            
 以上