令和2年2月14日


閣議後定例記者会見


1.冒頭発言
 冒頭1件、お知らせがございます。本日の閣議前に東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部の第14回会合が開催され、東京大会に向けた最近の取組について報告しました。
安倍総理からは、
1 大会に向けた準備がいよいよ大詰めを迎えていること、
2 総理が来月26日、聖火リレーのスタートを切る福島のJヴィレッジを訪問して、東日本大震災から復興しつつある被災地の姿を世界に力強く発信したいということ、
3 ホストタウンや共生社会ホストタウンの取組により、全国津々浦々に盛り上がりが広がりつつあること、
4 大会の成功に向けた安心・安全の確保に向け、大会運営の基盤となるセキュリティー確保や交通対策、さらに暑さ対策、感染症対策などに関係機関と連携して、遺漏なく準備に取り組むこと、
等の発言があり、日本全体が力を合わせて、世界中に感動を与える最高の大会とするため、私を中心に各閣僚が準備に全力で尽くすよう指示がありました。新型コロナウイルス感染症につきましては、加藤厚労大臣から蔓延防止に全力を挙げるとともに、大会に向けて必要な感染症対策を行う旨、発言がありました。私からは、新型コロナウイルス感染症への対応で、各競技団体等の不安解消や適切な対応のため、昨日、相談窓口を設置し、競技団体、ホストタウンを含む関係自治体との情報連携の強化に取り組んでいくので、関係各省でも協力をお願いする旨、発言をいたしました。また、交通対策については、さらなる交通量削減に取り組む旨、赤羽国交大臣と武田国家公安委員会委員長から発言がありました。東京大会の開催まで半年を切りました。担当大臣として総理からの御指示を踏まえ、関係閣僚、東京都、組織委員会等と緊密に連携しつつ、大会の成功に向けて取り組んでまいります。以上です。

2.質疑応答
(記 者)
 2点お伺いしたいんですけども、まず、1点目なんですが、先日、組織委員会の方で、春以降のオリンピック・パラリンピックのチケットの販売、窓口販売について公表しました。その中で、もともと先着順と言われていたものが、結局、混乱を避けるために、先行販売という形で整理券の抽選を行うということになりました。それはそれでいいとは思うんですけども、販売所が都内2か所のみで、日本全国津々浦々来られる方も、その指定された時間にそこの場所に行かないといけないと。ということは、都内以外の人たちには非常に不利である上に、たとえば、日中時間帯だったりとかすると、仕事があったり学校があったりとかで行けない可能性もある人がいて、どうなのかという声も上がっていますが、その辺の受け止めは如何でしょうか。
(大 臣)
 12日に組織委員会が東京大会の春季販売概要について発表いたしたことは承知しております。窓口販売の一部について応募者からのはがきで整理券を抽選でお送りする仕組みということでありますけれども、混雑の緩和ですとか、インターネットリテラシーにも配慮して行ったものと承知をしております。先着順の窓口販売や公式チケット販売サイトにおけるウェブ販売もこれから予定をしていると伺っておりますけれども、やはり多くの観客の皆さんに安心と安全でチケットをしっかりと購入していただいて、フルスタジアムを目指していくということで、今後、組織委員会がどのようにそのはがきを抽選者に受渡しをするかということについても、状況をやはり判断しながら、しっかりとアスリートファーストというように、観客ファーストで地域の事情も、やはりお住まいになっている事情もあると思いますので、今後そういったことを配慮することも行われるのではないかなと思います。組織委員会の今後そういった取組について、しっかりと寄り添う形でサポートをさせていただきたいと思います。
(記 者)
 もう1点なんですが、韓国の団体が防護服を着て聖火リレーを走るようなポスターを作成しています。そのポスターについて大臣の受け止めというところと、政府として対処についてお伺いしたいです。
(大 臣)
 ポスターに関しては、IOCが非難を行ったという報道を承知をしておりますし、あのようなポスターの使用というのは、私はあってはならないことだと思っております。 しっかりとそれぞれの国々、そして韓国のアスリートたちが、正に国と国という境をなくして、平和という祭典のオリンピック・パラリンピックに向かって頑張っている中で、非常に残念なことであるなと私は感じております。こういったいわれのない風評被害を助長しかねない動きについては、やはりこれからの動向を注視しながら、我が国の問題意識については、外務省が韓国政府に申入れを行ったと承知しております。今後、科学的根拠に基づいた、正確な情報発信をしながら、国際社会に対してしっかりと丁寧に説明をしていかなければいけないと思っています。
(記 者)
 こちらの資料にも出ているんですけれども、交通量削減に向けた政府の率先した実施方針について伺いたいんですけども、具体的にどういったことを検討しているのかが、あったら教えてください。
(大 臣)
 東京大会の大会施設の多くというのは、通勤や物流が集中している地域にあることから、大会期間中の円滑な大会輸送と経済活動、市民生活の共存を図ることが重要ということで、しっかりと関係各省、そしてそれぞれのインフラをつかさどっていただいている方々と連携強化を図ってやってきたわけです。このための、働きかけによる交通量削減と交通規制に加えて、首都高において料金施策を導入するということ、総合的に輸送対策を講じてきております。昨年の夏にもそういった試行をやらせていただいたわけでありますけれども、今後、物流における取組強化や広報の充実、行政が自ら率先した取組などを加えて、交通規制の検討、周知を関係省庁に徹底するようにお願いをしてまいりました。今後も、テレワークですとか、やはり民間企業に対してもしっかりとそういった交通量削減に対して、それぞれの努力をしていただくことも必要でありますので、さらに連携を図りながら、交通量削減、そして規制というものをやっていきたいと思っております。
(記 者)
 昨日の大臣御出席になられました新型肺炎の競技団体との連絡会議で、実際現場の競技団体の方からいろんな意見だったり質問だったりがあったと思うんですが、大臣御自身が直接お聞きになって、昨日相談窓口等設置されましたが、特にこういうサポートが必要ではないかとか、現場の目線だとこういうことが必要ではないかと、何かお感じになった点だったり、御了見だったりがあればお願いします。
(大 臣)
 やはり私自身も経験したこういった感染症対策が問題となっていることについては、やはりあのようなしっかりとした窓口を設置をして、そして一つのチームを組んでしっかりとやっていくということは非常に重要だなと感じましたし、昨日も各競技団体から、今抱えている短・中・長期的な部分においての悩みであったりの質問も受けました。 今後は、個別な事案もありますし、相手国とのこともありますし、競技の場所や日程、日時ということも踏まえながら、しっかりと窓口を一つにすることによって、情報共有をしながら、そしてプッシュ型で発信をするということ、非常に個別に対応していくことが当然あるんですけれども、またそのことを正確な情報というものを各競技団体や各関係団体が情報を共有するということにおいては、非常にいいことであるなと感じております。これが本当にやはり不安のないように安心して東京大会に向かっていけるように、さらにしっかりとした取組をしていきたいと思います。
(記 者)
 今日の閣議前の会議で配られた資料の中で、交通対策の推進についてという中で、政府が率先した交通量削減の実施方針の早急な策定とあるんですが、この方針の具体的な中身というのはまだ決まっていないというところなんでしょうか。
(大 臣)
 今までもしっかりとやってきておりますけれども、さらに今後必要なことを、しっかりとどんどん盛り込んでいくということで、そこは各省庁がそれぞれ連携をしながらやっていくということになります。その交通量削減に対しては、しっかりと国交省を中心としてさらなる取組にお願いをするということです。
                            
 以上