令和2年3月17日


閣議後定例記者会見


質疑応答
(記 者)
 3月26日にスタートする五輪の聖火リレーに関してなんですけれども、昨日、組織委員会の武藤事務総長が沿道での観覧の自粛を呼びかける方針だと明らかにされました。自粛はどのくらいの規模になるのか。また、政府として沿道で観覧する際に衛生管理などをどう呼びかけていくのか教えてください。
(大 臣)
 日本国内の聖火リレーについては、組織委員会から3月4日に公表された「聖火リレー実施における新型コロナウイルス感染症対策の基本的な考え方」、これに沿って感染症が広がらないための適切かつ必要な対応を行いながら実施をされる方針と承知をしております。 各県における個別の聖火リレーの実施形態については、当該都道府県の感染状況などを踏まえながら、それぞれ検討されるということになっておりますので、引き続いて政府としては組織委員会、あるいは各都道府県と連携して、安心・安全な実施ができるようにサポートをしていきたいと思っております。
(記 者)
 ホストタウンなど、各地で行事が中止になったりとか、事前合宿が中止になったりといろいろな動きがあり、今後も拡大しそうという見方もありますが、それについて受け止めと対策を教えてください。
(大 臣)
 事前合宿については、大会の予選ですとか、テストイベントですとか、そういったものが中止や延期をされているので、実施できなくなっているホストタウンがあるということは承知しております。また、そういった予定が変更になったということで、ホストタウンに手を挙げていただいている自治体にとっては、今とても残念な思いでいらっしゃると思いますけれども、今後はやはりしっかりとこの東京大会が開催をできるように、政府としてIOCあるいは組織委員会や東京都と緊密な連携を取って、開催と成功に向けて全力を尽くしていきます。また、ホストタウンがしっかりと合宿ですとか、あるいは事前に準備をするためにそれぞれの自治体とそれぞれの国との連携の中で、いろいろなレガシーを築いていただくためにも、引き続いて受入れをしっかりとできるような形をサポートしていきたいと思っております。
(記 者)
 昨晩、安倍総理がG7の首脳とテレビ電話で会議をしまして、オリンピックに関して、完全な形で実施をしたいということで支持を求めて、支持を得たということなんですけれども、完全な形というのは、予定どおりの日程で、無観客とかそういうことではないというような政府の認識なんでしょうか。
(大 臣)
 はい。そのとおりです。完全な形というのは、予定どおりにしっかりと開催ができるように準備をし、それに向けて連携をしていくと。組織委員会やIOC、コロナに関してはWHOということになりますけれども、引き続きタスクフォースに対しての参加をしながら、しっかりと情報提供をして、そして東京大会が予定どおりに開催ができるように、IOCに対して、しっかりと確信を持ってこの大会ができるようにと決めていただけるように、これからも今までどおりに政府としては、東京大会が完全に予定どおりに実施できるように努力をしていくということです。
(記 者)
 関連して確認なんですが、今の「完全に」というのは、今年の夏に無観客や観客減少はなく、フルサイズでやるという考え方でよろしいでしょうか。
(大 臣)
 はい。それを目指してしっかりとやっていくということです。
(記 者)
 完全にという形が、たとえば選手の方々とか観客の方々に不安がないように、落ち着いた状況も含めて完全にということを意味されている。そうなるともう少し時間を延ばすということもあると思うんですが。
(大 臣)
 やはりアスリートファーストという視点を考えていきますと、選手がしっかりと安心して、そしてとまどいがなくと言いますか、不安のない状況の中で東京大会の7月24日の開会式に向けて、不安がない中で準備をしていただかなければいけないというのがまず第一だと思います。1日でも早くしっかりと安心して、本当に不安がなく東京大会に向けて準備に取り組んでいこうと、今もしていただいておりますけれども、その中でいろいろな報道によって、いろいろな心境の変化、とまどいがあるということも承知しておりますので、そういったことがやはりないように、払拭されるように政府としてしっかりと取り組んでいくということです。
(記 者)
 改めての質問になってしまうと思うんですが、このコロナウイルスの感染拡大を受けて、政府としては、本来の予定どおりにこの夏に開催できなかったときの代替案、シミュレーション、いろんなこういった場合はというようなことを、ほかのところと検討、IOCなり東京都なり、JOCなりと検討はされていらっしゃらないのか。もしされていらっしゃるとすれば、どういった検討をされていらっしゃるのでしょうか。もしされていらっしゃらないとすれば、なぜそういったシミュレーションをされていらっしゃらない、検討をしていないという理由も教えていただければと思います。
(大 臣)
 今の時点では、IOCも組織委員会も東京都も、予定どおりしっかりと開催に向けて準備をしていくということでありますので、それに対して政府はしっかりと応えていくというのが私どものスタンスです。引き続きIOC、そしてWHOあるいは東京都、組織委員会、こういった連携をしっかりとお支えさせていただくという立場の中で、完全に実施ができるように努力をしていくということです。
(記 者)
 EUが30日間EU加盟国への入国を制限する案を発表しましたけれども、オリンピックやスポーツ界への影響についての受け止めをお願いします。
(大 臣)
 今、それぞれの国がいろいろな対応策を講じているということの中で、政府としては、総合対応推進チームをつくっておりますので、それぞれの個別の案件、事案も含めて、相談に乗らせていただいております。その中で、入国あるいは出国等についても、状況が刻々と変化をしていきますので、しっかりとそういったことを一つ一つ対応できるように取り組んでいくということで、今対応をしているところです。
(記 者)
 フランスのオリンピック委員会の委員長ですけれども、現在のパンデミックの状況が5月の終わりまでにピークを超えていないという状況であれば、開催というのは現実的ではないのではないかという発言をしているようですけれども、これに対する大臣の御見解、伺えますでしょうか。
(大 臣)
 それぞれやはり個別にいろいろな思いがあるというのは承知をしておりますけれども、あくまでも政府としてはIOC、そして組織委員会、東京都との連携を緊密にしながらサポートをしていくという立場でありますので、あくまでも決定権のあるIOCの見解をしっかりと注視をしながら取り組んでいくということであります。
                            
 以上