令和2年3月24日


閣議後定例記者会見


質疑応答
(記 者)
 IOCのディック・パウンド委員が、アメリカの全国紙に延期が決定されたという発言をされているという報道がありました。 IOCが4週間以内に延期を含めた検討を始めているということですけれども、これに関しての受け止めをお願いします。
(大 臣)
 IOC臨時理事会が開催されまして、東京大会について、延期も含めた検討を4週間以内に結論を出していくということ、中止はないということで発表されたということは承知しております。しっかりと組織委員会、もちろんIOC、そして東京都と、緊密な連携を取ってその対応をしっかりとしていきたいと思います。
(記 者)
 聖火リレーに関してなんですけれども、組織委員会の方で、ランナーがトーチを持たずにランタンを車で運ぶ方式でリレーを開催する方針だということが報道されていますが、これについて大臣の受け止めをお願いします。
(大 臣)
 報道については承知をしておりますけれども、今まさに組織委員会で検討中だということでありますので、その結果を見ながらしっかりとした対応をしていきたいと思います。
(記 者)
 26日の聖火リレーですけれども、コロナウイルスの影響を大きく受けてのスタートとなりますけれども、復興五輪の理念という観点からは、どのようなスタートになることを期待されますでしょうか。
(大 臣)
 今その件について、組織委員会がどのような形にするか検討されているということでありますので、私としては、決定されたことにしっかりと対応させていただきたいと思います。何よりも東北の復興、復興オリンピック・パラリンピックにふさわしい聖火のスタートということが望まれていると思いますので、今後についてもしっかりと注視をしながら、最大限のサポートをさせていただきたいと思います。
(記 者)
 今の質問に関連なんですけれども、聖火リレーのスタートまで3日という中で、いまだ実施形態が不透明な状況になっていて、楽しみにしていた福島県民は非常にとにかく不安に思っているのが現状でございます。検討中ということで、なかなか明確なメッセージは出せないかと思いますが、こういった今の状況を不安視している県民に向けて、何か一言いただければと思います。
(大 臣)
 先日、聖火到着式、そして「復興の火」記念式典にも出席させていただきましたけれども、非常に「これからスタートを切るんだ」という思いで、私自身も身の引き締まる思いで聖火の到着に感激をしたわけです。その後、IOCが理事会で検討するということで連絡がありましたので、そのことを受けて26日のグランドスタートに向けて早急な対応が必要だということで、今組織委員会が検討しているということであります。そういった大きな期待にどのように応えていくかということも含めながら、検討されていると思いますので、何とか期待に応えられるように、そしてその後、県民の皆さん、そして復興や復興オリンピック・パラリンピックにふさわしい形にしたいと思っていただいております東北の皆様方に期待に沿えるような形になっていくことを、私自身願っています。
(記 者)
 延期を検討するにあたって、現時点で大臣は何が課題だと考えていますか。東京のお立場から伺えればと思います。また、もう1点。コストについての検討もこの4週間で行って、ある程度のフィギュアを出す予定でしょうか。2点お願いします。
(大 臣)
 やはりまずは、この政府として日本のコロナウイルスの1日も早い終息に向かって結束して取り組んでいくということがまずは重要だと思います。そして同時に、この東京大会を開催をするというこの日本においては、やはり何よりも世界各国・地域がコロナウイルスというものを終息させない限り、東京大会というのは本当の意味で、総理がおっしゃる完全な大会という、東京大会に向かっていけないのだろうと思いますので、世界のコロナウイルスの終息というものを、しっかりと結束して対応していくということが、まず大事だと思っています。それと、コストの面ですけれども、この4週間の間でいつどのように開催をされていくかということが検討されているということでありますので、その時点で、決まった時点で今後これも主催である東京都とそして組織委員会が検討に入っていくということであります。国は組織委員会と東京都を支える立場でありますので、その部分において、しっかりと見ていきたいと思っております。
(記 者)
 先ほどの復興五輪のところに関連してなんですけど、大臣、先程、復興五輪にふさわしいスタートが望まれるとおっしゃいました。なでしこジャパンがグランドスタートの第1走者ですけれども、そこを走らないんではないかという話もあって、御存じのとおり、なでしこは東日本大震災の後のワールドカップで優勝して勇気を与えたという存在、シンボルともいうんですけど、そういう人たちが走らないのであれば、ちょっと何ていうのか、若干無理やり感といいますか、ランタンでやることも含めて、そう考える国民は多いと思うんですけれども、その点はどうお考えですか。
(大 臣)
 なでしこジャパンのアスリートの皆さんは、海外で活躍を、海外のリーグで活躍をされている方もいらっしゃるということで、国内に、日本に来ることが困難であるということで、走らないという、走ることができないと表明をしたアスリートもいらっしゃるということを承知しております。今後、ランナーについても、あるいはランタンがどのようになっていくかということについても、まさに今組織委員会で検討をされているということでありますけれども、私自身としては、やはりなでしこジャパンが東北の復興の力になればという思いの中で、ワールドカップに優勝したということがありますので、いずれかの形でそういったなでしこジャパンの皆さんが復興オリンピック・パラリンピックに携わっていただけるような姿がいつかやはりあるとうれしいなと私自身は思っております。
(記 者)
 今日、安倍首相、森組織委会長がバッハ会長と小池都知事の4者会談が行われるかと思うんですけれども、政府として延期の時期について、どのようなことをお伝えするお考えなのか。また、協議に期待することがあればお願いします。
(大 臣)
 昨日安倍総理が、参議院の予算委員会の質疑で、総理が私自身の考え方についてもバッハ会長にお話をさせていただく機会があればと答弁をされておりましたので、その流れの中でそういった会談が持たれるんではないかなと考えているところでありますけれども、まだ状況というのは分かりませんけれども、私自身も今後詳細について、あるいは具体的なお話があればしっかりと対応をさせていただきたいと思っております。
(記 者)
 東京大会の延期の可能性が高まってくる感じがありますけれども、今おっしゃった、仮に延期するとなった場合のその時期について、様々な観点から大臣は幾つかの選択肢の中からどれが一番望ましいかと考えていらっしゃいますか。
(大 臣)
 これはまさにこの4週間の間でIOCが検討に入るということで、今入っているということになると思うんですけれども、この今の政府の状況、この日本という国の状況というものをしっかりとお知らせをしていくということで、IOCがどのように決定をしていくかということになると思います。たとえば、アスリートの視点からどうかとよく尋ねられますけれども、その視点からお話をさせていただきますと、やはり国内においてもですけれども、それぞれやはり非常にこのコロナウイルスの感染が拡大しているという国においては、アスリート自身が感染をしたり、あるいは隔離状態に置かれているというようなアスリートが増えてきていると承知をしておりますので、まずはアスリートの健康ですね。そして、万全な態勢でこの4年に一度のオリンピックを目標にしてきているということを考えていくと、しっかりとした練習環境が整わなければ、やはり私は難しいんだと思います。元アスリートとしては、やはりそういった健康とそして万全の準備が整うことができる環境を整備して初めて臨めることになると思いますので、アスリートファーストという視点から言いますと、国の状況、あるいは地域の状況、そしてアスリートが置かれている健康やあるいは環境というものによって、半年後がいいのか、1年後がいいのか、2年後がいいのかと言われると様々だと思うんです。一人一人やはり置かれている状況が違いますので、そういった一人一人の置かれているアスリートの声をしっかりとIOCは聞き取っていただいて、そして、その一人一人の選手に寄り添う形の中で万全の態勢が整って、いつこの東京大会の時期として一番ふさわしいのかということを決めていただきたいというのが、私自身の気持ちです。
(記 者)
 先ほどの大臣のお答えで、電話会談とかについては、私自身も今後具体的なお話があればとおっしゃいましたけれども、大臣としても今後何かそういった話があれば、IOCの方々と電話会談なりでやりとりされるというお考えですか。
(大 臣)
 森会長からもIOCの状況ですとか、いろいろと聞かせていただいておりますので、今後、様々な状況の変化があると思いますので、その中で政府としてということと同時に、常にアスリートの立場として政府はどのように考えるかと私に森会長は問いかけてくださっておりますので、そういった関係を通じながらも、しっかりとこちらから提案すべきこと、伝えなければいけないことというのは、森会長を通じたり、あるいは直接IOCと、組織委員会からそういった具体的なお話があれば、直接に対応させていただくということもしっかりとやっていきたいと思います。ありがとうございました。
                            
 以上