令和3年5月18日


閣議後定例記者会見


質疑応答

(記者)
 海外から入国する関係者の行動制限についてお伺いします。総理は、違反者には国外退去させる方針を明らかにしていますが、そもそも自宅から公共交通機関を使って通う日本在住の医師やボランティア、メディア等、来日する関係者が競技会場で接触したら、防疫措置の意味がないのではないでしょうか。よろしくお願いします。
(大臣)
 まず、日本在住の医師の方、ポリクリニックに入っていただきますけれども、医師だけじゃなくて、歯科医師の方も、PTの方も、薬剤師の方もいらっしゃると思います。皆さんは選手と近い距離で、頻度も高く接することになりますので、こうした方は毎日、このバブルに入る前に検査を受けていただきます。医療関係者に限らず、選手と1メートル以内の距離で15分以上接するという可能性のある方は、毎日検査を受けていただくことになります。
 実はこれは、水泳の先日の飛び込みの大会でも同じように、毎日検査をしていただきました。バブルに入る方はみんな検査をしました。
 そのために非常に早く来なきゃいけない方がいらっしゃったものですから、今それを前日の夜に検体を出していただいて、そんなに朝早く来なくてもいいようにできないかということも、オペレーションを立てているところです。
 それからメディアの皆さん。まず、これもやはり、1メートル以内で15分以上接するようなところで取材をなさる方については、バブルに入る前に、毎日検査をしていただくことになります。
 ミックスゾーンはどうなるのかという、皆さん大変興味深いところだと思いますけれども、ミックスゾーンは2メートルの距離を取らせていただいております。先日水泳の取材においでいただいた方は、大体の感覚は見ていただいていると思いますが、あのときはガラス越しに取材をして、双方にマイクとスピーカーを置いていただく形で取材をいたしました。
 周りの競技の音もありますので、選手の声を拡大する、あるいはインタビューする方の声を聞こえるような、何らかの音声のサポートというものが必要だろうと考えておりますが、カメラの方は恐縮ですが、ブームマイクを伸ばしていただいて、大きいガンマイクで音を拾っていただくということになろうかと思います。
 それから、メディア以外、メディアの方でも例えば、裏でずっと編集している方とかいらっしゃいますよね。選手と接する機会がないという方は、その方が出入りする空間に選手が出入りするのかどうかという、その頻度や距離をもって、4日に一度になるのか、7日に一度になるのかということを、これから精査をさせていただきます。
 ボランティアの方は、例えば通訳だとか、あるいは選手を乗せて運転をされる方、こういう方は密接に接することになります。同じ空間に長いこといることになりますので、こうした方には、選手のように毎日検査をさせていただくということになります。
 こういう形で、実は大変細かく、その方がどのような活動をされるかということに応じて、検査の頻度というのを分けていくことになりまして、今それを大変丁寧に、調理スタッフはどうするのか、配膳の方と中の方は分けるのかということであったり、理美容で実は入られる方もいらっしゃいますが、こういう方は、距離は近いし時間も長いので、やはり毎日検査が必要だというようなことを一つ一つ組み立てて、概ね整理がついてきたというようなことになっております。
 ということで、バブルに入るか入らないかというところが一つの線引きになるわけで、もしかすると国内外のメディアの皆さんも、バブルに入って取材をするという方と、バブルに入らないで外を取材する方と、という分け方をしていただいて、工夫をしていただく。
 例えば、街中をどうしても取材したいという方は、大変恐縮ですが、14日間早めに来ていただいて、完全な隔離を乗り越えていただいた上で、街の中を取材していいと。それは街中取材班ということで、外だけを取材していただくというような形を取るのがよいのではないかと考えております。
 以上です。
(記者)
 日本選手団へのワクチン接種について、早ければ来月1日からという報道もありますが、1回の接種終了の時期なども含めて、接種スケジュールなど、近況分かりましたら教えてください。
(大臣)
 私も実はまだ詳しく伺っておりませんで、実は6月1日っていうのも報道で見て知りましたので、まだちょっとすみません、確認ができておりません。申し訳ありません。
(記者)
 国際セーリング連盟が、IOCに対して、五輪開催の可否について伺っていたところ、IOCの回答がなかったと報じられていますが、それについて大臣はどのように受け止められていますか。
(大臣)
 可否について聞いたというふうに、私記事で読んでいませんが、分配金が幾らになるのか聞いたという話を読みました。そもそもリオのときに、開催直前のこの時期に、分配金が明確に示せたのかどうかというのは、あの大会の状況を振り返ると、なかなかちょっとどうだったんだろうというところもありますので、ちょっとリオのケースを確認してみたいと思います。
(記者)
 弊紙の週末の世論調査で、この夏の五輪について中止すべきだという意見と、延期すべきだという意見が、合わせて80%を超えました。本番まで2カ月あまりとなってきた中で、ある意味厳しい数字だと思うんですけれども、改めて大臣としてどのように受け止めてらっしゃるか。
(大臣)
 これまで、緊急事態宣言が、私たちの町に縁がないと思ってらっしゃった地域の皆さま方が、緊急事態宣言に入るという状況になって、国民の間で不安が高まっているというような、これはもうそのとおりだろうな、致し方ないという思いです。
 そうした中で、国民の皆さま方のご懸念というのは、大きく二つになると思います。
 一つは、海外から新しいウイルスが持ち込まれるのではないかと。今回のイギリス型のように、これまでの知見でコントロールが難しいような株が入ってくるのではないかという懸念。
 それからもう一つは、観戦に来られる方の人流によって、どの株ということではなく感染が拡大して、そのことによって医療の負荷が高まるのではないかという、この二点ではないかと思っております。
 ウイルスの持ち込みということに関しては、この二点どちらにしても、私たちがまず、丁寧に具体的な方策を一つ一つお伝えをして、皆さまにこれは安全かどうかという評価をいただくことだと思っております。
 その上で、まずウイルスの持ち込みということに関して言いますと、国に入る前に2回、入国の際に3回目、そこから毎日また3日間検査を受けていただくわけですので、相当練習会場というか、ほかの国と交わる場所に出てくるときには、クリーンな状態だということが明確になって出てくるわけです。かつ、今のファイザーの考えで配達をしてくれるのであれば、それが実現するのであれば、概ねほとんどの国の選手がワクチンを受けるという状況でおいでになります。ワクチンがどこの国のものかによって随分、再感染のリスクというのは違うようでありますけれども、全くしないよりは、したほうが再感染のリスクが下がるということは、概ね科学的に言われていることでありますので、こうした措置はまず取るということ。
 それから、行動管理いろいろご指摘をいただいておりますけれども、特に選手の皆さんご自身が、競技を目指しておいでになっていることから、非常にご自身がよく管理をされているということに加えて、私ども再三IOCのほうには、できる限り関係者を減らしてもらいたいということで、今もなお継続的にその話をしております。
 ですので、私たちが逆に言えば、行動管理させていただけるだけの数にお入りいただくということを目指しているところであります。
 それから人流については、東京都とお話ができまして、今私どものほうから、都と国で協力をして、人流についてのAIやスパコンを使ったシミュレーションを一緒にできないだろうかということの投げかけをさせていただいております。
 既に我々もスタジアム内についてはやっておりますし、また一方東京都のほうはライブサイト、これは東京都がやっておりますね。ライブサイトについてやっていただいているんですが、大会の外側の人流まで含めてっていうのは、まだ一度もやっていないようでありますので、ここの懸念について、科学的に答えられるような取組を進めたいということで、今東京都にご相談を申し上げているところです。
(記者)
 今のAIシミュレーションなんですが、時期と場所、規模など、もう少しご説明いただけるものがあればお願いします。
(大臣)
 すみません、まだちょっとそこまでお話できることはないんですが、少なくとも内閣府でこれまでやってきているような、AIだったり、AIじゃなくて、スパコンを使ったシミュレーションといったほうがいいのかな。
(記者)
 富岳でやっているような。
(大臣)
 そうですね、やっているような形のものを検討を今進めていると思います。
(記者)
 関連で、シミュレーションについてなんですが、それは政府、国がやるんですか。国と都で一緒にやるんですか。
(大臣)
 できれば東京都と一緒にやりたいと思ってお声がけをしております。いっぺんにやったほうがいいだろうなと思います。
 ただ、東京都は東京都で、お抱えになってらっしゃる専門家がいらっしゃるので、ただスパコンは多分私どものほうが、既に使って回して一定の経験値がありますので、私どもの使ったほうがいいのかなという気がしています。
(記者)
 政府からに都に一緒にやろうと声かけたということですが、それはいつ、最近の話ですか。
(大臣)
ごく最近です。先週かな。
 
                
 以上