令和3年6月25日


閣議後定例記者会見


質疑応答

(記者)
 23日の最高裁の決定について伺います。大臣、当日ぶら下がりで、「判決内容について詳細は把握していないので、コメントは差し控える」という発言がございました。
 一日ちょっとたって、内容を既に読まれたかと思うんですけれども、改めてこちらの判決内容についての所感をお願いいたします。
 また、ぶら下がりで、大臣は世論調査などの形で国民の実態を調査したい旨のご発言ございました。併せて、判決は立法による解決を求めていたと思いますけれども、今後政府としてどのように国会に対して議論を呼びかけていくのか、お考えをお願いいたします。
(大臣)
 ありがとうございます。まず今回の決定は、夫婦同氏制を定める民法第750条等の規定は合憲という判断であり、基本的には平成27年の最高裁判決の踏襲をしたものであるということを承知しております。
 一方で今回の決定では、複数の裁判官が個別意見として、旧姓の通称使用の拡大、両性の平等、家族形態の多様化、女子差別撤廃条約等との関係について指摘をされていると承知をしております。
 こうした個別意見で指摘されていることに対して、政府が現在取り組んでいることの中にどのような課題があるかということを、こうした個別意見と照らし合わせて精査をしていく必要があると考えています。
 また、選択的夫婦別氏制度を含めて、夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方については、昨年末に閣議決定された第5次男女共同参画基本計画において、国民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながら、司法の判断も踏まえ、さらなる検討を進めるとされたところであり、政府としては、引き続き、この計画に沿って検討を進めてまいります。
 これまで就任してからも申し上げてきたとおり、国民の皆さまが我がこととして議論を進めていただけることが、この議論、この課題について、より国民の思い、あるいは社会の変化を国会が受け止める上でも重要であると考えています。
 国会の代表者の皆さまから、世論調査等についてもご意見をいただいておるところでございますので、政府としてできることをしっかりと進めていくよう、8月の概算要求に向けても省内で議論をしてまいりたいと考えております。
(記者)
 来日したウガンダの選手団ですが、陽性者一人デルタ株が判明していますけれども、大臣の受止と今後の来日選手団のチェック体制、どのようになっているのか教えてください。
(大臣)
 今月19日に来日したウガンダの選手団については、1名の方が入国時の検査で陽性が判明をして、現在成田空港の検疫にて隔離をされております。
 また泉佐野市に滞在中の1名についても、毎日実施しているスクリーニング検査によって陽性が判明しまして、現在療養中です。
 まず対策にご尽力をいただいている大阪府、泉佐野市、保健部の皆さま、またホストタウンの担当部局、さらにホストタウンの関係者の皆さまに改めてこの場をお借りして感謝を申し上げます。
 ウガンダ関係者、また受入をいただいているホテルの関係者など、多くの皆さまのお支えによって、選手団の隔離を実践していただいていることに感謝を申し上げたいと思います。
 そして空港で陽性が判明した1名について、厚生労働省のゲノム解析の結果、変異株、デルタ株であるということが判明をいたしました。
 かねてより、私の方から厚生労働大臣に対しても、空港検疫では既に行っていたことではありますが、ホストタウンについても、陽性の方が出た場合には、この検体を全ゲノム解析に回していただきたいというお願いをしてまいりました。
 ですので、現在ホストタウンの方で出た陽性についても、ゲノム解析のお願いをしているところでございます。
 こうしたことの取組を通じて、どのような対策が必要かということを、より早く現場と共有をし、柔軟に、そして迅速に隔離の在り方、あるいは療養の進め方、水際対策の強化の在り方について、他省庁とも連携しながら対応をしてまいりたいと考えています。
(記者)
 昨日、宮内庁の西村長官が記者会見で、天皇陛下が五輪開催について、感染拡大につながるのではないかと懸念されていると拝察しているという旨の発言をされました。このことについての受止をお願いします。
(大臣)
 はい。ご質問の件ですが、昨日行われた宮内庁の長官の会見でやり取りがあったと承知をしております。
 私どもとしては、これは長官ご自身の考えを述べられたものと承知をしております。その上で、言うまでもないことですが、感染症対策というのは大会があろうとなかろうと、これはしっかりやらなければいけない。加えて、私ども既にプレイブックを通じても、また五者での協議を通じても、しっかりと感染対策を進めていく。柔軟にその対応については、モニタリングも行いながら進めていくということを申し上げているところでございます。
 この実効性をしっかり担保しながら、連携をして対策の強化に努めてまいりたいと考えています。
(記者)
 VIPの状況なんですけれども、招待状出したかと思いますので、今のところは何人ぐらい、大統領とか、総理大臣とか、何人ぐらい来る予定でしょうか。
(大臣)
 恐縮ですが、実は外務省の方で精査をしておりまして、精査した上でなければ、私どものところに情報がまいりません。差し支えなければ外務省にお問い合わせをいただければ、より早く情報が収集できるかと思います。
(記者)
 先ほどの質問が出ました長官の昨日の会見の件なんですが、長官自身の感想であろうと、長官ご自身の考えを述べられたものだという、先ほど受止があったと思うのですが。そういう長官の会話の拝察として発表するという形は、宮内庁側もよく検討されたものではないかなと思われ、かつ個別の事案についてそういったご発言をされるというのは極めて異例なことだと思うのですが。改めて、現状の対策にかなりの不安を感じられてのご発言なのではないかなと推測されると思うのですが、改めてその辺りについてのお考えをお願いします。
(大臣)
 対策ということについては、これから状況が変化します。私たちの対策も変化をしてまいります。状況に合わせて対策を強化していく方向で、常に連携をしておりますし、関係の自治体との皆さまの調整がまだ途上にございますので、随時変化していく中で、より皆さまに安心安全ということを確信していただける環境を作っていきたいと考えております。
 
                
 以上