令和3年6月29日


閣議後定例記者会見


冒頭発言

 皆さんありがとうございます。ちょっと聞きづらい声で申し訳ありません。ゆっくり丁寧に話します。
 まず冒頭3件お知らせがあります。
 まず1件目です。国連女性機関等が主催する「平等を目指す全ての世代のフォーラム」が、明日6月30日から7月2日まで、オンラインで行われます。私は、7月1日に行われます「ジェンダーに基づく暴力に関する行動連合ハイレベル・イベント」におきまして、ビデオメッセージ形式でステートメントを述べます。
 ジェンダー平等が日本国政府の重要で確固たる方針であることや、女性に対するあらゆる暴力の根絶に向けた国内外での取組をしっかりと発信するとともに、世界各国で女性と女児のために尽力をされている全ての方々への心からの敬意を述べることにしています。
 ステートメントは後日、内閣府男女共同参画局のホームページにも掲載をいたします。多くの皆さんにご覧いただければ幸いです。
 2件目です。内閣府男女共同参画局では、「各種国家資格、免許等における旧姓使用の現状等」について、昨日ホームページに掲載をいたしました。
 昨年末に閣議決定されました「第5次男女共同参画基本計画」では、「婚姻により改姓した人が不便さを感じることがないよう、引き続き旧姓の通称使用の拡大やその周知に取り組む」とされているところです。
 これを受けて、各種国家資格及び免許について、旧姓の使用が可能かどうか、所管する省庁に確認を行い、取りまとめを行いました。
 調査を行った303の資格のうち、現時点で旧姓使用が可能である資格は207となっており、7割近くの資格で旧姓使用が可能です。
 また、今後要望があれば検討したいとしている省庁もあります。これは今のところ要望がないので、旧姓も使えるシステムに作り変えていないということなのだそうです。ですので、ご自身に関係する資格等について、旧姓使用が可能であるかどうか、是非このホームページの情報等も参考にしてご確認をいただければと思っております。
 ホームページ上には、この資格それぞれの照会先も掲載をしております。ご自身の資格について是非確認照会していただければと思っております。
 3件目にまいります。ホストタウン第31次登録のご紹介です。本日新規に2件、相手国・地域の追加4件を登録しました。これにより、登録件数は458件、自治体数は530となります。
 今回の登録において、パラリンピック難民選手団のホストタウンに、文京区を登録しました。難民選手団はリオ大会のときに初めて結成されたものですが、ちょうど明日IPCから選手の発表があると伺っております。
 私もこうやってパラリンピックの難民選手団を応援するホストタウンが生まれたこと、大変うれしく思っております。
 以上であります。

質疑応答

(記者)
 ウガンダ選手団の陽性者の対処など、大臣が強調されていたバブル方式が想定外の綻びが見られているように思いますけれども、7月に各国の選手が入国する前に、大臣はこの事態を率直に不安に感じられていないか、お気持ちをお聞かせください。
(大臣)
 今回のウガンダの選手団については、空港検疫で判明した陽性者は、今検疫で指定された施設に隔離をされております。また専用車両でホストタウンに移動し、宿泊施設にて待機していた残りの選手団の中から、さらに1名陽性者が判明しましたが、他の濃厚接触者は毎日の検査において陰性の結果が出ていると聞いています。
 なお、この件については、厚生労働省とも連携しながら、まず濃厚接触者の候補となる人を空港で区分ができるように、あらかじめの準備を行うことにしました。これは航空機の座席情報を入手して、航空機の中で濃厚接触者とみなされる範囲というのが、その方が座っている席から前、後ろそれぞれ2列でありますので、まずこの前後2列、全体で5列になりますが、この座席情報をあらかじめ入手をしておくこと。
 それから入国の前2日間で、これは濃厚接触者を探すために、保健所がこの2日間をさかのぼって積極的疫学調査をいたしますので、その2日間の選手団の中での濃厚接触者の定義に当てはまる者のリストアップというのをしておくということで、空港で濃厚接触者の候補となる人を区分するということが可能になるようにしたものです。
 さらに、仮に空港検疫で陽性者が発生した場合は、あらかじめ入手しておいたこれらの情報をもとに、濃厚接触者の候補となる人を区分して、それらの方たちを検疫所が準備したバスで移動させることを検討しています。
 濃厚接触者の特定というのは、引き続き保健所の権限となりますので、引き続き保健所にご判断を最終的にはしていただくということになりますけれども、空港において、少なくとも濃厚接触の候補者の方を、濃厚接触者とならないであろう方と分けて、移動していただくということのための準備を検討しているという状況です。
 これについては、東京都と濃厚接触候補者に当たる方をどのように移動していただくかということ等について協議が必要になりますので、引き続き、東京都と調整を図っていきたいと考えております。
(記者)
 先日組織委員会の方で、大会ボランティアのワクチン7万人分を確保して、30日から接種を始めるということです。
 ただ30日に接種した人でも、2回目の接種が大会期間までに間に合わない、挟んでしまう方もいます。そういった十分に抗体ができていない状態で海外のボランティア活動に入ってしまうことに、不安に思っているスタッフもいらっしゃいます。
 また、ボランティアだけではなく、輸送などのコントラクターの方なども、同様のケースがあるようです。そういった中、大臣はどのようにお考えでしょうか。
(大臣)
 そもそもワクチン接種を前提としないでも安全な大会が運営できるよう準備を進めてきた中で、より安全・安心な状況をつくっていくという主旨からワクチンの確保、また接種体制の整備など、東京都、組織委員会で調整をしてまいりました。
 そして、これまで確保できたワクチンについては、まず選手に近い関係者から打っていくということを一つの考え方として進めてまいりまして、実際にボランティアの方、運営関係者の方へのご案内も、選手に近いところから順番にご案内をしていると伺っております。
 ボランティアの中にも、65歳以上の方がいらっしゃったり、地域で、職域で接種される方もいらっしゃいますので、そうしたことに関しながらできるだけ早い段階で接種をしていただきたいと思っておりますが、1回目の接種でまず一次的な免疫をつけていただくということ、さらにパラリンピックに参加される方もいらっしゃいますので、そうした、どの時期に活動されるかというようなことも見ていただきながら、組織委員会にしっかりと頑張っていただきたいと思っております。
 東京都のご協力にも感謝したいと思います。
(記者)
 インド株の水際対策で、入国7日前から検査を開始するなどの対策が公表されたんですけれども、入国前の検査とか、隔離体制の実効性、これをどのように確保するかなど、ご説明いただければと思います。
(大臣)
 まず、インド株といわれる、いわゆるデルタ株への対応については、出国前7日間、検査を行っていただくということについては、各国のNOCでしっかり徹底をしていただくことが重要だと思っています。
 また、通常、私たちが考えますに、選手の皆さんが大会の本番を迎えるまで、健康で無事に競技に参加できることを目標に取り組んでおられると思いますので、おそらくは安全な環境という意味では、他の一般の方とは交わらない形で隔離する、あるいは隔離された中で練習をしていただくというのは、非常に自然な考え方ではないかと思っております。
 もちろん実効性については、IOC、各国NOCと連携をしていただいて、これをきちんと日本国政府はお願いした形でやっていただけるように、よく見ていただくことが重要だと思っております。
 他方、アスリートのコンディション調整という意味においては、組織委員会において、検討すべきことがあるという受止をしておられているようでありますので、引き続き、しっかりと安全・安心を守った中で、どのような対応ができるのかということについては、組織委員会を中心にして、連携して検討してまいりたいと考えております。
(記者)
 冒頭ありました、五輪関係者の濃厚接触者の対応なんですけれども、事前合宿地の自治体からは、空港とか周辺施設で、濃厚接触者を留め置くようなことはできないのかというような指摘があるんですけれども、大臣は先ほどのお話でありますと、あらかじめ空港で濃厚接触者の候補を区分するということはされるということですが、事前合宿地に送らずに、周辺、空港とか、その辺りに留めておくということはできないのでしょうか。
(大臣)
 空港周辺も含めて、どういうところにおいでいただくのかということについては調整が必要だと思っております。それぞれの自治体、空港周辺には空港周辺の自治体がおありになるわけであります。
 主催者である東京都にもしっかりとご協力をいただき、ご判断をいただく必要があるだろうと思っております。
 
                
 以上