令和3年9月3日


閣議後定例記者会見


質疑応答

(記者)
 東京五輪・パラリンピック関係者の新型コロナ感染状況について、現状の評価と大臣の見解をお願いします。
 また併せて、五輪関係者から市中に感染が広がった事例が確認されているかどうか、こちらについてもお願いします。
(大臣)
 分かりました。ありがとうございます。
 まず選手や大会関係者についてですが、皆さまご承知のように、定期的な検査、そして厳格な行動管理、健康管理などの防疫上の措置を徹底するということを、オリンピックからパラリンピックまで続けてやってまいりました。国内にお住まいの方々との接触も厳に回避するということを努力してまいったわけでございます。
 ご承知のようにパラリンピックにおいては、さらにこの措置を強化いたしまして、検査の頻度については、オリンピックのときに対象者として7日であった方は4日へ、4日であった方は毎日検査をするということになりまして、結果として国内関係者で選手村に出入りするスタッフについては、検査を毎日実施をしていただいております。
 またパラアスリートについては特に、感染に対してのリスクが高いという医療上の特性に配慮をして、選手村の総合診療所内にパラアスリートをサポートする方を配置するなどの特別な医療サービスの提供をしていただいてまいりました。
 こうした強化の結果でございますけれども、9月2日、組織委員会が公表した資料によりますと、オリンピック・パラリンピック期間を通じて、選手や大会関係者等のうち、これまで新型コロナウイルスの陽性者となった方は累計で822名でございまして、その内訳はオリンピック関係者が547名、パラリンピック関係者が275名。
 居住地別で申し上げます。このオリンピック・パラリンピック通じての数字です。海外から来られた方が249名、国内に在住されている方が573名となっています。
 また海外から来日された選手や大会関係者のうち、9月1日時点で入院されている方は2名で、重症者はいないという認識をしております。
 陽性率で見ますと、オリパラ以外の空港の陽性率が0.25%となっているのに対して、オリパラ関係者の空港での陽性率は0.10%となっていると承知をしております。
 また地域医療に支障を生じさせないということは、この大会を運営する上で非常に大事な点でございます。入院が必要な場合には、組織委員会が大会指定病院と迅速かつ円滑に連携をして、適切な対応を行うということとしておりますが、全ての大会指定病院が現時点では東京大会にご協力いただける状況にあると伺っております。
 引き続き、まず感染対策、防疫措置の徹底をして、こうした医療への負荷を生じさせないということを努めてまいりたいと存じます。
 以上です。
(記者)
 すみません、先ほど最後に伺った五輪関係者から市中感染がなかったかどうかについて伺ってよろしいでしょうか。
(大臣)
 この点についてですけれども、大会関係者から市中に感染が広がった事例は報告をされておりません。
(記者)
 自民党総裁選についてお聞きします。
 菅総理は昨日二階幹事長と対談して立候補すると伝えました。改めてなんですけれども、大臣はこの菅総理を支持するかどうか、その理由も含めて現在のお考えをお聞きできればと思います。
(大臣)
 私は閣内におりますので、大臣という立場でまず総理をしっかりお支えをしたいと思います。
 総裁選については、これから日程等明らかになると思いますので、またその時点で考えて、一議員として検討すべきことかなと思っています。
(記者)
 オリンピック・パラリンピックがもう少しで終わるということで、今後はどういったレガシーを残していくかということになってくると思うんですけれども、大臣のお考えとして、レガシーを、どういったものを残していきたいかという考えをお聞かせください。
(大臣)
 パラリンピック期間中も、選手たちが大変この1年の延期をしっかりと研さんを積んで努力を重ねてきていただいていた結果、非常に良い成果を上げられていると思います。おかげさまで充実した放送をしていただいておりまして、日本人選手のみならず、海外の選手の活躍も伝えていただいていると思います。
 私は幸いリオで、現場でパラリンピックを見て、本当に人間の力というのはすごいなということを感じたわけでありますが、初めてパラリンピックをご覧になる方は、今まさにその素晴らしさというのを、画面を通じて感じていただいているのではないかと思います。
 また、地域によってはかなり限定的ではありますけれども、子供たちが実際に観戦を行っております。観戦した子供たちの父兄からも、子供たちが実際現場で選手の、メダルをとれた試合だったそうですけれども、メダルをとって歓喜する姿を目の当たりにすることができた。また車いすでも、非常に高い身体能力を持って戦う姿を見て、非常に感動したというような声が届いておりまして。非常に厳しい中ではありますけれども、父兄の皆さま、また国民の皆さまにご理解をいただいて、こうした子供たちの心にレガシーを残せたということは非常に大きいことではなかったかと思います。
 また各学校でこうしたパラスポーツへの取組ということを、招致が決まってから熱心にやってきていただいておりましたが、中でも一番人気の高かったボッチャで見事金メダルを杉村さんが獲得されたという、非常に大きなレガシーであると思います。
 こうしたことから、未来の価値観を作っていく子供たちが、この体験ということ、またテレビの視聴を通じてかもしれませんけれども、こうしたことを機に、バリアフリーの社会というのを、彼らの心に何の抵抗もなく作っていってくれるということを大いに期待をしたいと思います。
 すみません、いろいろあるので、またゆっくりお話できればと思いますが、今パラリンピックについて言わせていただきますと、大変大きな意義があったと感じております。
(記者)
 そうしますと、来年度に向けての概算要求の中で、4億7,000万ほど要求をされているかと思うんですけど。そういった教育現場でのバリアフリーの推進ですとか、そういったものも、来年度以降取り組まれるのでしょうか。
(大臣)
 この予算には、情報発信ということが主になろうかと思います。これだけで事業がどこまでできるかというのは、この後少し努力をしてみないと分かりませんけれども、是非発信というところに少しお金を手当てしていけたらなという思いで概算要求をお願いしております。
 また今回、福島の食材を使った料理をはじめ、選手村の食堂で日本の食文化を大いに発信することができて、皆さま方も選手の皆さんのSNSの発信をご覧いただいたかと思います。
 こうした食についての日本への憧れということは、一つ大きな私たちの目指すレガシーでございましたので、こうしたブランディングということについても、この予算で何がしか発信をしていけないかということも検討しているところです。
 ありがとうございます。
(記者)
 ありがとうございます。一つ話題変わるんですけれども、先日大臣がご参加になったG20の女性活躍担当大臣会合で、アフガニスタンの女性の人権に関する懸念が示されたことについてですけれども、この問題についての大臣の見解をお願いします。
(大臣)
 ありがとうございます。8月26日に開催されましたG20の女性活躍担当大臣会合、これはG20で初めて開催されたものですが、この会合において、アフガニスタンの女性、女児の置かれている状況について、大変懸念されている状況にあるという認識が共有をされました。
 そして議長声明にも、一つのパラグラフ、かたまりを割いて、アフガニスタンの女性と女児の置かれた状況についての意見というものが取りまとめられました。
 菅総理もG7等で発信はしていただいておりますけれども、私どもとしても、このジェンダー平等ということは、国際社会でも共有されている規範であります。
 そしてアフガニスタンの現在の状況の中で、この声明の中にもございますけれども、やはり最も脆弱な立場に置かれている人たちがまさに女性と女児であるという認識に立って、是非こうした方たちの状況をしっかり国際社会と緊密に連携しながら注視をし、また可能な支援をしていきたいと考えております。
(記者)
 すみません、また自民党総裁選に関連しまして。高市前総務大臣が出馬に意欲を示されていますけれども、女性活躍や社会に女性を増やすという観点から、大臣の受止をお願いします。
(大臣)
 総裁選挙は党のことでございますので、直接言及することは避けたいと思いますが、一般論として、やはり政治のリーダーに手を挙げる、目指そうとする女性がいるということ自体、まず私たちにとっては非常に心強いことであると思います。こうした女性の政治家の中から、さらに皆を取りまとめていくリーダーが育っていくということは非常に重要なことであると思っております。
 
                
 以上