石破内閣の主要政策 01/
物価上昇を上回る賃上げの普及・定着

物価上昇を1％程度上回る賃金上昇をノルムとして定着させるため、我が国の雇用の7割を占める中小企業・小規模事業者の経営変革の後押しと賃上げ環境の整備を通じ、全国津々浦々で物価上昇に負けない賃上げを早急に実現・定着させます。そのため、①官公需も含めた価格転嫁・取引適正化、②中小企業・小規模事業者の生産性向上、③事業承継・M&A等の中小企業・小規模事業者の経営基盤の強化、④地域で活躍する人材の育成と処遇改善に取り組みます。

最低賃金については、適切な価格転嫁と生産性向上支援により、影響を受ける中小企業・小規模事業者の賃上げを後押しし、2020年代に全国平均1,500円という高い目標の達成に向け、たゆまぬ努力を継続することとし、官民で、最大限の取組を5年間で集中的に実施します。

①AI等のデジタルスキルを含むリ・スキリングによる能力向上支援、②各企業の実態に応じたジョブ型人事の導入推進、③職業情報提供サイト（job tag）の機能強化等を通じた労働移動の円滑化による三位一体の労働市場改革を進めます。

短時間正社員を始めとする多様な正社員制度、勤務間インターバル制度の導入促進、選択的週休3日制の普及、仕事と育児・介護の両立支援や、全ての就労困難者に届く就労支援に取り組みます。

もっと働きたい方が、いわゆる「年収130万円の壁」を意識せず働くことができるよう、2025年度中に、労働者の収入を増加させる事業主の支援措置を実施します。

建設業や自動車運送業の賃上げに向け、労務費の基準の設定及び実効性確保、賃上げに対応した運賃設定等を通じ、処遇改善や取引適正化を推進します。また、警備業やビルメンテナンス業の賃上げに向け、適切な単価設定や分離発注の徹底により、労務費の価格転嫁を進めます。

医療・介護・障害福祉の処遇改善について、過去の取組の効果を把握・検証し、2025年末までに結論が得られるよう検討します。

「再生・再チャレンジ支援円滑化パッケージ」等に基づく取組を進めます。

地域経済への波及効果が大きい重点支援企業を選定して、地域ごとの支援体制を整備し、中堅企業の研究開発や大規模設備投資を支援するとともに、海外展開を担える高度人材の受入れ等を促進します。

地域の社会課題解決の担い手となるローカル・ゼブラ企業の育成に向けた取組を進め、地域の生活を支えるサービスの供給を維持・発展させる「地域協同プラットフォーム」を支援します。
企業の情報・支援ニーズを集約した、中小企業と支援機関とのマッチングに係る基盤である「成長加速マッチングサービス（セカマチ）」の機能を拡充します。